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INFORMATION23にマーケティングを行いリピート率を最も重要と見ており、2010年度のリピート率は67%と高く、今後は75%〜80%に上げていく計画だ。このようにVistaPrintほどのディレクトマーケッティングを展開している企業は新種の印刷会社である。先のセミナー報告者もVistaPrintに名刺を発注したが、貴方も試して見ては如何でしょうか。(その後のVistaPrintからの商品の紹介対応が凄い)まとめVistaPrintはW2Pというツールを活用し、印刷業界の常識を次々と覆していった。これにより、印刷業者が「取引コスト」が高くつきすぎて敬遠してきた市場の案件を取り込むことを可能とし、同時に顧客には印刷物を作成する手間を省くことにより「作業コスト」を下げる利便性を提供した。加えて、製品を絞り込むことにより、プロセスの高度な自動化と効率化を実現し、きわめて小さな仕事でも大量生産の設備を使いながらも、高い利益を出せることを可能にした。極論すれば全世界の250枚単位の名刺ビジネスをかき集めて、工場の生産能力を埋めたことである。埃も積もれば山となる。VistaPrintは、ネットとITが可能とした破壊的ビジネスモデルの典型例である。AmericanPrinter誌の廃刊が意味するもの128年間継続して発行されていた印刷業界を代表する主力雑誌が9月号をもって幕を閉じた。同誌の出版社であるPreton社は、長い間辛抱強く雑誌を好転させようと努力したが、その兆しが見えてこなかったため、廃刊に踏み切った。「AmericanPrinterは、もはや当社の出版戦略に合わなくなってしまった」と説明する。これは、2010年の4月に廃刊した印刷業界のバイブルと言われていた、GraphicArtsMonthlyにつづいて2誌目。GAMが廃刊されたときには、次はAmericanPrinterではないかと噂された。同誌はINLANDPRINTERとして1883年に創刊。戦後、印刷業界は未曾有の好景気を迎え、リソグラフィ印刷が主流となったため、雑誌はTheInlandandAmericanPrinterandLithographerと長い雑誌名になるが、1982年にAmericanPrinterとして短く改名した。廃刊時には約47,000部の購読数がありプリントマネージメント、プレス技術、プリプレス・ポストプレス技術などを取り上げた印刷業界の情報源となっていた。しかし50万人以上の従事者に対して5万部弱の購読数は業界主要の雑誌とし寂し過ぎる。今、印刷業界で生き残っている業界誌はPrintingImpression誌のみでAmericanPrinterの廃刊は、従来の印刷業界のひとつのあり方の終わりを象徴していると思える。9月号を最後に、幕を閉じたAmericanPrinter誌。スマートフォンをカバーにし、先進性を強調しようとしているところが、逆に痛々しい。AmericanPrinter9月号