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2旧年中は、日本フォーム印刷工業連合会の運営および活動に対して、みなさまより多大なご支援とご指導を賜り厚くお礼申しあげます。2011年の私たちの業界は、多難の一年でした。3月には、東日本大震災により、甚大な被害がもたらされ、津波の被害により、製紙メーカー等の主力工場が操業不能に陥り、深刻な原材料不足に直面いたしました。夏には、震災による原発事故により、関東地区は、著しい電力不足となり、計画停電が実施され、各社ともに、操業に大きな影響を与えました。更には、わが国の経済も国内外の不安定な経済動向の影響を受け、円高や株価の低迷が続き、予断を許さない状況にあります。私たちの業界は、この中にあって、DPS事業の拡大など時代の潮流を先取りして、何とか全体としての市場規模は維持してまいりましたが、DPS事業も徐々に頭打ち傾向が見えはじめております。市場は、デジタル化などにより情報手段が多様化し、それに伴って顧客の要求も高度化、複雑化してきていると実感しています。震災による原材料の逼迫を受け、顧客では、『紙』による情報伝達の脆弱性を危惧する声も高まっております。顧客での『紙』離れ、『電子化〜Web化』の検討が、一段と進むものと思われます。単なる情報伝達としてのビジネスフォームから、様々なメディアや手法に対応し、顧客の課題を顧客とともに解決していく存在であることが、私たち業界に強く求められております。このような中、フォーム印刷工業連合会では、市場動向の調査や業態変革に関わる技術等のセミナーや研修会を積極的に進め、会員の啓発促進に取り組んでまいりました。今後とも、業界基盤の整備と体質強化を推進するため、委員会活動を中心にタイムリーな施策を実行しフォーム印刷業界会員各位の活性化を図る所存です。多難の一年から、幸多き一年へ、皆さまのご健勝とご繁栄を祈念して、年頭のご挨拶とさせていただきます。日本フォーム印刷工業連合会会長小谷達雄株式会社イセトー取締役社長課題を顧客とともに解決していく存在に年頭所感