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12トピックス「現場で見た今の中国」をテーマに夏季講演会を開催8月22日、ホテル椿山荘東京において、業務委員会主催の夏季講演会と、関東フォーム印刷工業会主催の夏季懇親会を開催した。講演会では報道番組などの通訳・取材同行などで活躍している安藤チャンめぐみ氏を招いて「現場で見た今の中国」をテーマに、現在の中国経済の現状や課題、政治の流れ、中国ビジネス展開のポイント、そして、日本ではあまり報道されていない「今の中国」について多くのことを聞いた。現在、中国では内陸都市を中心に成長を遂げている。多くの社会問題を抱えてはいるが、大きな国土と13億超の人口から形成されている非常に魅力的な市場だ。この魅力的な中国市場でビジネスするにあたり、もっとも重要なポイントを3つ取り上げて説明した。それは「出来るだけ現地化すること」、「人材を育てること」、そして「法律に対してバランス感覚を持つこと」だと言う。「出来るだけ現地化すること」ビジネスの核となる部分は日本人が伝えていく必要があるが、できるだけ中国人に責任を持たせた方が企業は成功する。欧米企業と比べると、日本企業の駐在員の数は圧倒的に多く、幹部もほとんど日本人。しかし、欧米企業はトップを中国人にすることが多い。中国でのビジネスは、なぜ、ローカル化することが大切なのかというと、中国は独特のカルチャーをもった国だからです。中国は市場経済が導入された社会主義の国なのだ。その違いを十分認識した上で、中国のビジネス環境を理解すると、中国人とのコミュニケーショ業務委員会主催ンもスムーズになる。また、会社の幹部が中国人なら、スピーディに市場の変化に対応でき、現地の役所やクライアントとの人間関係を作ることにも有利になる。…「中国人の人材を育てること」中国のイデオロギーや教育は日本と違うので、日本と同じような育成方法では人材は育たない。日本のように会社のために自己を犠牲にして働くという概念は中国にはない。また、チームワークの概念もない。そういう中国社会の違いを認識した上で、日本人の仕事に対する理念、考え方、姿勢を中国人スタッフに伝え、仕事のやり方も細かく伝える必要がある。人材を育てることは企業の成功に欠かせない。人を採用する際に見分ける能力、特に育つためのキャパシティを持っている人材か、どうかが重要となる。「法律に対するバランス感覚を持つこと」中国では税務・法務の面で未整備の部分もあるが、法律は存在している。この対応への講演する安藤チャンめぐみ氏