■ページ本文テキスト■

7このような環境の中、政府による地方創生の施策に期待をするものの、地域に根差した各企業の努力が伴わなければ、所詮他人任せの結果しか得られないと考えます。潰れかけた藩を復興させた上杉鷹山にしても、その改革が受け入れられ成果を上げるまでには、何年もの時間を要したと聞いております。だからと言って、現代における変化のスピードは速まるばかりで、時代に取り残されぬよう最善をつくさなければなりません。数年前より「あきたこまち」の販売に取り組んで、分かったことがあります。日本におけるお米の個人消費量は年々減っており、量だけに関していえば余っているのが現状です。すべてが美味しいかと言えばそうではなく、東京都民の消費量を東京都で生産できるかと言えば、そうではありません。土が良く、水が良く、気候に恵まれ、作り手がしっかりしていなければ、安全で美味しいお米はできないのです。どこでも一緒ではないことを理解すれば、その土地の良さがもっと見えてくるはずです。ネット社会はどこでも手に入る時代をつくりあげましたが、どこでも何でもつくれる訳ではないのです。印刷においても同様のことが言えるのではないでしょうか。大企業と中小企業、都市部と地方との環境など、大きなギャップを感じることも多くありますが、そのことだけに左右されずに自分たちの特徴を生かした取り組みが、地方創世につながるという信念のもとに、今年一年東北フォーム印刷工業会の活動が活発になるよう、会員のみなさまと堅実でありながら創造的な会の運営に努めますので、よろしくお願い申し上げ年頭のご挨拶といたします。新年明けましておめでとうございます。旧年中は日本フォーム印刷工業連合会会長・理事・事務局、各地区工業会の会長・会員の皆様には、ご指導とご協力を賜り厚くお礼申しあげます。丁度2年前、総選挙での自民党の大勝によって誕生した安倍政権でのアベノミクスに大きな期待が集まりました。確かに、数字の上では長いデフレ基調の経済局面からの脱却は認められるものの、実態経済への反映といった側面では依然低調であり、景気浮揚への先行きは不透明な状況です。引き続き総選挙に勝利し、政権を担当することになった安倍政権での諸施策に期待するところです。広く印刷業界では、所謂デジタル化の進展等、景気の変動とは異なる社会的・文化的な側面での変革によって、市場縮小を余儀なくされている分野もあり、“印刷文化”そのものやそれを支えてきた“印刷業界”に対し、新しい価値の創造が求められています。しかし、我々フォーム業界が扱う製品の品目・用途の多様性や会員各社の経営努力もあり、デジタル化、景気の停滞という環境下でも業績へのマイナス影響は最小限に抑えられ、アンケート調査によれば、フォーム業界にとっても業績回復の傾向が数値として現れる結果となっております。一方、印刷市場の変革の波は、既に我々フォーム業界にも到達しているとの認識を新たにしつつ、そこで生き残るための施策を創出して行かなくてはなりません。それぞれの得意分野を担ってきた印刷業界の中でも、我々フォーム業界はこの変革の波を上手く乗り中部フォーム印刷工業会会長入野康“新しい印刷市場の創造”はフォーム業界から