■ページ本文テキスト■

25場美化活動を行ったことで、お客様に工場視察の際に好印象を持っていただき、受注増に貢献している。実際、お客様からは「きれいになった」と「皆さん非常に挨拶がしっかりされている」という、この2つのことをよく言われるようになり、褒められる工場に激変した。A部材等の整理整頓が材料の間違い防止につながり、そのことがクレーム撲滅、品質向上に寄与している。B作業環境整理整頓によって、作業効率が向上し、加工収益の改善につながった。Cリスクアセスメントで安全確保され、労災事故がゼロとなり、ムダな人件費を削減できた。D自分たちの職場は自分たちでより良い環境に変えていく意識が向上した。それによって、従業員のモチベーション(やる気)が向上し収益改善につながっている。●経営計画書に改善の目的を明文化する当社はGP工場認定とISO9001認証を取得しているが、人員はわずか23名である。そのため、小規模会社の皆様には参考になろうかと思う。当社では社長にこだわりがあって、5Sではなく、6Sとしている。もう1つ「作法」がついている。この6Sを運用しているのが特徴である。意義を明確にして社員全員で取り組んでいる。経営計画書に企業経営や職場環境の改善の目的を明確に、明文化している。実際の6Sの内容についても説明をしている。整理:分別すること。捨てること。整頓:明示すること。揃えること。清掃:行動すること。清潔:整理・整頓・清掃を維持すること。躾:習慣にすること。語源は「しつづける」。作法:立ち居、振舞いを美しくすること。これら6Sを行うことによって、効率の向上であるとか、品質向上、在庫削減、コスト削減、安全確保、機械故障の低減、環境美化、それからモチベーションである士気の向上などが備わってきた。この間まで当社の職場はかなり汚れていて、それでも平気だったわけである。いろいろなモノが置いてあっても何とも思わないのが普通の景色だった。それが今年の春、ISO9001を取得するに当たって、これではダメということで全て改善した。整理・整頓を行い、工場内は、白線・黄ライン・トラテープで、場所の識別がきちんとされるようになった。●「安全・身だしなみチェックシート」で確認その他の整理・整頓では、工場内及び事務所内のラック・置き場は、全て表示がされている。工場内で重要なことは、製品なのか、半製品なのか、あるいは不具合のものなのかが混在しないように、置き場が一目で分かるように区分した。指定されたもの以外は、「一時保管」として責任者と期間を表示した。また、産廃対象となるビニール類も専用ボックスに入れて管理するようにした。重要なことは、リサイクルに回るものとして有価物と産廃物をきちんと区分することで、これについてもきちんと管理している。工場内敷地の全てのエリアは、エリア管理責任者を設けて明示している。6Sの具体的な活動で、清掃については、当社は毎朝全員で4つのブロックを15分かけて清掃をしている。「掃除マニュアル」を表示して、4つのチームが各担当場所を決めて清掃するようにしている。チームはローテーションで担当替えをしている。また、チーム内も各自担当場所をローテーションで交代している。掃除マニュアルは誰が見ても分かるようにしており、その手順にしたがって清掃している。週1回、エリア責任者が「6Sチェックリスト」による確認を行っている。また別に6Sの委員によって、毎月、エリア責任者の「6Sチェックリスト」を再度確認して神崎氏神崎氏5S+「作法」の6Sで活動展開竃リ万屋商会執行役員製造本部副本部長神崎徳三氏