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26いる。その確認が終了すると、工場長が最終確認を行うことになっている。清潔・躾の部分では、全社員が毎朝ペアでお互いの「安全・身だしなみチェックシート」に従って、服装などをチェックする。ポイントは自主性を重んじて、自分だけでなく、仲間を意識することに重点を置いて行っている。このチェックシートは月末に課長を通じて工場長に提出される。さらに「グリーンカード」というものを設けて改善提案をしている。グリーンカードは改善・提案とクレームの未然防止が目的になる。1件に付きワンコイン(500円)の褒賞金を出している。さらに役員会において大きな効果・影響が認められれば、その内容によって表彰と金一封を授与する仕組みになっている。6Sの効果であるが、定性的効果では、@工場の中も外も整理・整頓されきれいになった。A社員のモチベーションアップに繋がった。B各自が余分なモノを身近に置かなくなった。Cどこに・何が・どれだけあるのかがすぐに分かるようになった。D社員のコスト意識が高まった。また定量的な効果については現在データを収集している段階である。ポイントとしては3つあり、@小巻残紙の減少、A損紙率、B製造原価の低減である。◆環境委員会としての「5S」のまとめ収益改善が環境保全につながる引き続き、神崎氏が環境委員会でまとめた5Sについて報告を行った。5S活動が活発になると、企業にどのような変化が現れるのか。モラル(社風)アップの効果、安全(労災ゼロ)アップの効果、リードタイムの短縮(納期短縮)の効果、仕事の効率アップの効果、品質アップの効果が上げられることになるわけであるが、その結果、収益改善の効果が上がることになる。材料のムダがなくなるということは、一方で環境保全に繋がっていると思う。だから、この5Sのサイクルを常に回していけば、本日のテーマである収益改善・環境保全がきっちりとなされてくるというわけである。5S活動をベースにしていくと、企業の改善・改革・革新活動につながって、それによって利益の向上となるわけである。これらを行うことで、同時にゆっくりではあるが、環境保全につながるということを理解していただきたい。再度、5Sの進め方にチャレンジしていただきたいが、まず1点は、「仕組み」の「S」である。企業活動の中で仕組みを作っていただきたい。次の「S」は「習慣」である。仕組みを作って習慣づける。ただそれだけである。ただし、仕組みを作っただけではダメで、全社員にその意義・意味をきちんと説明することによって、その仕組みが生きてくる。この説明をしっかりと行わないと、作っただけの仕組みになる。そして、「仕組み」と「習慣」を行うことで、次のSの「収益改善」につながる。それからもう1つのSの「社会貢献」につながってくる。さらに社員の積極性につながってくる。ということで、決して難しいことではない。仕組みを作ってきっちりと説明をして、それを習慣づけて継続させていく。これだけで収益改善と社会貢献が得られるわけである。非常にシンプルであるから、5Sの重要性を認識して進めていただきたい。トピックス