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28トピックス品が多種にわたり保管されており、それらを間違えないように組み立てを行うよう工夫がされておりました。部品の数が6,000〜10,000程もあり、それらの部品を運ぶ人、組み立てる人、確認する人など分担が細かくされており、また専用の札(機種などを明記)等を活用・駆使して配慮の程がうかがえました。過去に大きな震災を体験されている事から、BCPに対する取り組みが盛んに行われておりました。実際に遭われた震災の折には2日間の休業後、3日目には復旧されておりましたが、建屋の中の被害状況から考えると感心するばかりです。その後は建屋の構造についても試行錯誤されており、柱回りは揺れの緩衝部分を設けて柱回りの破壊に対して予防策が施されていたり、棚の高さを変える・吊られている物の固定方法、備蓄についても良く検討され、実施されておりました。今回の訪問は約30名(16社)での見学という事で、大雑把な見学になるかと思いましたが、見学の際には2班に分かれ、ワイヤレスイヤホンによる説明で、聞き取りやすい説明で心地よい見学会であったと感じるとともに、工場内についても大変整理されており、また、置き場所と表示が効率よく配置、実践されて清潔感も感じられ、大変参考になりました。富士ゼロックス社がこれまでの海外生産から主力製品を国内生産に切り替えて、品質の安定化を図っていく姿勢が実感できました。ありがとうございました。太平洋印刷(株)第二製造部浅野忠貴氏無駄を無くす徹底・組立て部門の生産状況を把握できるモニターを設置しており、予定台数・現状組立て台数・遅れ台数が分刻みで表示されていた。・組立て作業者は、非常に手馴れた様子で作業を行っていた。新入社員は、ベテランにネジ一つ落とした時の対処等初歩的な事から組立てを完璧に出来るようになるまで教える。一人前になるまでの間は練習用プリンターを用いて行うとの事。一人前になるまでは、生産ラインでの作業は行わない。・ライン上で製品を組み立てていく流れで遅れが出ている作業者が出た場合でも対応できるよう、各作業者は個々の担当している作業の前後も行えるよう教育している。・“みずすまし台車”と呼ばれたネジやボルト・パーツ等を載せた台車を移動させている従業員は、設置されたモニターでの生産状況に各ラインに運んでいく。品質重視・品質管理部隊を設けており、ユーザーの観点からキズ・汚れ等の外観チェックから細かい所まで行う。・組立てライン上での検品はVersantのような市場に出回って間もない商品等は、全数検品を行い、徐々に2台に1回・3台に1回と抜き取り方式に変えていく。工場全体の清潔・工場見学をさせていただく中で床等にゴミ一つ落ちていなく清潔な状態を維持されていた。・通路にはトラテープを貼付ており不要物を置かれていなかった。災害時の復旧・従業員への配慮・新潟中越地震を2回経験していることを軸に、耐震壁の使用・天井落下の予防処置・部品棚等からの落下を防ぐベルトを取り付けられていた。・災害により工場生産がストップに陥ったとしてもユーザーで使用しているプリンターの生産量に応じたトナー等の消耗品は確保している。・全従業員分の食糧の確保・レスキューベンチの設置。無駄なく作業を行える環境や工夫・姿勢を持ち生産効率を上げることを重点的に捉えられている会社だと感じました。私自身も仕事を行っていくうえで「いかに無駄なく生産効率を上げるか」を今一度見直し、今回のご訪問の経験を生かせていけたらと存じております。