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41印刷業界を一変してしまうゲームチェンジャー(パート1)インフォトレンズグループディレクターバーブ・ペロー(BarbPellow)氏勝者となったモバイル…あなたはどうする?昨今、絶え間なく色々なところで新しい技術が出現しているが、全ての技術が、ビジネスや社会に変革をもたらすわけではない。だが、中には本当に人々の生活や働き方を変えてしまい、価値連鎖を再編成し、現状を覆してしまう潜在力をもつものもある。グーグルCEOのエリック・シュミット氏は2014年を占うにあたってこう言った。「モバイルは以前から勝ち続いているといわれていたが、やっとその結論が出た。モバイルは勝者となったのだ」と。モバイルは従来のコミュニケーションの役割を覆すほどの技術なのである。印刷企業は、ますますモバイル化する世の中で、どのような役割を果たすべきか、真剣に考えないといけない。最近の数字を見るだけでも、それは明らかだ。?eMarketerは、全世界のスマホユーザーの数は今後益々加速していくと報告する。2014年のユーザー数は17.6億人に達したが、2013年と比べると25%の伸びた。2017年までには、全世界人口の1/3がスマホユーザーになるであろう。?IDCは、スマホの売り上げが今後も伸びていき、2014年では12億台を達成し、2018年には17億台となると予測している。?同調査会社は、2013年に2億2,730万台のタブレットが売れ、パソコンの台数(1億8,090万台)を超えたという。?PewResearchCenterによると、2014年1月の時点で、米国の成人の55%がスマホ、42%がタブレットを保有するようになったという。2014年の1月に、米国のより多くの人々が、パソコンよりスマホやタブレットのアプリを介してインターネットにアクセスするようになった。そして、パソコンを追い越したのは初めてである。急速に広まるモバイルを印刷企業がどのように活用すべきか。二部構成の記事で探っていきたい。ニューメディアの世界でも印刷物は主役であり続ける印刷物はマーケティングミックスの中で欠かせないものであり続けるが、複数のメディアの中の一つとして見なされるようになってきている。InfoTrendsは、2013年に「業種別:企業のコミュニケーションニーズを把握する」という調査報告書を出版した。(UnderstandingVerticalMarkets:EnterpriseCommunicationRequirements)企業各社はコミュニケーションに大きな予算を割いているため、この市場を見ることは重要である。10の業種別(自動車、教育、金融、保険、官公庁、医療、ホテル、小売、製造、水道電力ガス)にわたる、従業員500名以上の1,000社以上の企業に対して、アンケート調査を実施したところ、各社はコミュニケーションに平均2,800万ドルを使い、そのうち800万ドルは印刷に使われているという。これは、2012年のコミュニケーション支出の1/3相当が印刷物で占められていることとなる。回答者は、2014年までに6.2%減少すると言うが、印刷物は全体の30%と、依然として大きな部分を占め続けることは変らない。一方、調査したどの業種においても、今後一番成長していくのはモバイルだという。全体的に8.8%の支出の増国際委員会■北米印刷事情レポート(WhatTheyThink)より