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19オランダのユーザー企業を訪問してキヤノンプロダクションプリンティングシステムズ株式会社作田勉今回の「欧州印刷事情視察ツアー」のユーザー見学先に、オランダのRotaform社が入っており、参加させていただきました。Rotaform社は大手金融機関からのフルカラーデジタル印刷のアウトソーシング先として成長されてますが、弊社のOce製品がこれをお手伝いしていると聞いており、実際に確認したかったためです。また、Hunkeler社とは、弊社グループがパートナー企業として国内外で製品を販売・サービスをさせていただいており、最新の加工機やプリンタの動向を調査する事も大事なテーマでした。最初の2日間は“HunkelerInnovationdays2015”の見学です。大きな会場が2つあり、1つは加工機とプリンタメーカーに分けて展示されていました。もう1つはソフトウエアや製紙関連各社のインフォメーションとケータリングのブースです。加工機関係ではHunkeler社が一番大きなブースを構えていましたが、数多くの加工メーカーが自動化・効率化・小ロット対応などに向けた製品を展示していました。Hunkeler社製品では、@フォーマット長を自動切替可能にし、機能性と処理スピードを大幅に高めた最新アンワインダーUW8/リワインダーRW8、Aよりダイナミックな加工機能を搭載したパンチング&パーフォレーションデバイスのDP8、Bドイツで納入が決まったレーザーモジュールによるミシン・セキュリティパンチングを可能にしたHL6などが注目を集め、今回ご参加された皆様も熱心に質問をされていました。小職はプリンタメーカーの立場から各社のプリンタをソリューション・色味・生産性の観点から見学させていただきました。各社インクジェットプリンタを前面に出し、加工機との連携でどこまで出来るか各種サンプルを揃え、対応力の広さとアプリケーションの豊富さをアピールしていました。勿論弊社ブースも同様であったことを付け加えさせていただきます。ユーザー見学のRotaform社では最初に会社概要のプレゼンを伺い、工場でホワイトペーパーソリューションをはじめとする、トランザクション印刷のプロセスを見せていただきました。以前はオフセットのみ10台以上並んでいた工場は、プレプリント紙を印刷する2台を残して、@Oce社のインクジェットプリンターのColorStream3500x4タワーと、Aトナー系ではモノクロ追い刷り用に同じくOce社のVarioStream7450が2台、Xerox社のカットシート機2台(モノクロ1台、カラー1台)、Bその他にコレーターや折機、大型の封入封緘機(ロール紙、カット紙夫々に用意)に入れ替わり、トランザクション印刷がメイン業務の会社になっていました。用紙は全てピンなし・切り取り線なしのロール紙が、オフセット用・インクジェット用共に保管され、必要に応じてピン穴や切り取り線をインラインで入れたり、オフセット機を通紙してピン穴をあけたりするとのことでした。顧客のフォームも適時在庫し、システムでアイテムごとに管理して、印刷時の用紙指定に利用されていました。在庫している紙の保管料も顧客から徴収しているとのことで、数名の方から羨望の声も出ていました。封入封緘や郵便局への発送業務だけでなく、クロスメディアの対応としてWeb配信・メールでのPDF配信も行い、クレジットカード会社・保険会社・TopicsInnovationdays会場前記念スナップをすることで、メーカーとしての資質のようなもの感じました。最後に、ツアーに参加出来たことに大変感謝しています。今回の体験を生かしながら、さらに印刷及び関連技術に関する知識と技術力の向上に努めて参りたいと思います。HunkelerCanonブース