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INFORMATION29顧客が製品を手に入れやすいようにする今、販売チャネルに大きな変動がおきていることは周知のことだ。これまで、印刷企業は直販かディストラビューター(生産設備を持たない販売代理店)を通じて製品やサービスを提供してきた。これからは、ますます、オンラインチャネルを通じて、それらを提供しなくてはならないだろう。新しいチャネルを開拓するだけでも、新規ビジネスを立ち上げるくらいのビジネス拡大効果につながる。製品とサービスが手に入れやすくすれば、売上げが伸びるだけではなく、お客様もメリットを享受することができるのだ。InfoTrendsが1,000社以上を対象にして「業態別にマーケットを分析する:企業のコミュニケーションのニーズ」という調査を実施した。結果は、大手企業の40%が、印刷物をウェブ経由で今後購買していく方針だと回答している。印刷企業にとって、ウェブを介した販売は、全体の販売戦略の中で、欠かせないものになっていくだろう。(図1)適切なソリューションを定める適切な製品とサービスを的確なタイミングで開発するのは難しい。多くの印刷企業がこのことで悩んでいるといえよう。お客様から助言をいただき、競合について調査した次は、自分のビジネスをどのように料理していくかが課題になっていく。ブランドを再パッケージ化してリポジショニングすべきか?、新しい販路を開拓すべきか?、プロセスを合理化するのか?、新しいソリューションを提供するのにパートナーが必要か?などを検討していく。変化する市場に対して、いかに適切にビジネスとして位置付けるかが肝要となろう。競合について調査せよビジネスや製品の差別化を図りたい。ビジネス優位に立つための特性について把握する必要がある。これには、市場の競合について入念に研究をすると良いだろう。競合について熟知すれば、お客様にたいして、競合ではなく、自分から何故買わないといけないかを説得できるはずだ。競合についての情報は、巷に溢れている。競合のウェブサイトを見るだけに限らず、GoogleTrendで業界の最新動向を知ることができるし、GoogleAlertsを使えば、競合の動きを適時に報告してくれるだろう。その他に、Alexa、Compete、KeywordSpy、Hoovers、ReferenceUSAなどリソースは豊富にある。ソーシャルネットを使えば、消費者が競合についてどう語っているかを把握することができる。競合についてのインテリジェンスを持てば、ビジネスを差別化するための的確な判断ができるようになり、独自の戦略を作りだすことができ、ますます成功を獲得することができるだろう。顧客ベースを考えなおすビジネスの変革には、これまでと違った市場と顧客層にアピールする製品やブランドを提供していく道もあろう。SpectrumPrinting&Graphics社は、ビジネスモデルを変えたときに、教育機関の勧誘市場に焦点を絞ると決めた。その判断があったからこそ、会社は教育機関に特化した独自のCRMプラットフォームを構築できたのである。1995年から2013年の間に除々ではあったが、狙うべき市場を大きく転換することができたのだ。図1インターネットを介して発注した、または、今後発注する印刷物の割合は?今年(1年間)2年後