日本フォーム工連・技術委員会セミナー


ノンインパクト・プリンタの動向
 


講師 伊藤隆幸 氏 昭和情報機器(株)マーケティング本部 取締役副本部長 

平成13年11月21日 東京・茅場町「鉄鋼会館」

 

 レジュメに入る前に、現在私どもが置かれているビジネスフォーム、出版、あるいは商業印刷の中におけるノンインパクト・プリンタの状況についてお話ししたいと思います。ヨーロッパ、アメリカなどいろいろなところに行って、特に最近ではPOD、プリント・オンデマンド、オンデマンド・パブリッシングとか、かまびすしい状況が存在します。特に日本でもそういったものがいろいろな本に紹介はされていますが、現実問題として、欧米でやれているほど日本でそういうマーケットが現出している状況には、私どものほうからは見えません。
 私どもなりにいろいろな考察をしてみますと、一番大きな問題は欧米と日本との文字の問題が基盤にあるかと思います。文字といいますのは、欧米では昔々からアルファベットだけで記述できてきていますが、日本の場合は漢字ということから、昔使っていた漢字で現在使っていない漢字がいっぱいあるわけです。なおかつ、コンピュータの世界で使う文字というのは、主としてJISをべ一スとした文字に限られる。あるいはそれにない文字は、その本なり雑誌なりに使われる範囲だけでテンポラリーに使う外字というものが導入されてきた。これはビジネスフォームに追い刷りで住所・氏名などをやられているお客様はよくご存じだと思いますが、住所・氏名となりますと五万と文字があるわけです。実際にJISにないものもいっぱいあるわけです。そういうものをそのジョブだけのために導入して使うということがやられているわけです。
 そういうバックグラウンドをべ一スに考えますと、ヨーロッパ、アメリカでは、極端に言えば、例えばシェークスピアの本であろうと何だろうと、すべて入力されてデータベース、データファイルになっているわけです。日本を振り返ってみて考えたときに、例えば本居宣長の文献などがそれなりのコードで入力されて、どこかにファイルとしてあるかというと、ないわけです。ないというのは、その当時の文字そのものに対応したコードそのものがないわけです。コードがないということは入力もできないということです。後世、我々がそういった本を出版するときには、その本の入力のときに今の世の中にある文字はワープロなり何なりで入力されても、ない文字はとりあえず=(ゲタ)で入れて、後で最終の製版の段階までに文字を図形で入力、あるいは特別なコードをつけてテンポラリーに入れるということがやられているわけです。
 ということで、日本では欧米のように過去の文献の集積というものが、データファイルとしては存在していないわけです。これが欧米におけるオンデマンド・パブリッシングと現在の日本のオンデマンド・パブリッシングの現状を如実にあらわしているのではないかと思います。今、絶版本だ何だという形でやられ始めたところもありますか、現実は過去に出版された書籍をスキャナーで撮って、それをコピーするという、言ってみれば過去に出版されたものをコピーして装丁して製本しているというのが現状です。そういう意味で、日本における過去の文献の再出版というものは非常に難しい。もしくは現在のものにおいても、外字等がたくさんあって入力できないものに関しては、それをオンデマンドでやるというのは、外字も含めたものを一つのコード体系に含むことができないと非常に難しい問題になってきた。
 フォントに関連する問題は最後に述べたいと思いますが、そういう現状で、現在欧米でオンデマンドだ何だといっているために使われている高精彩の600dpi以上のプリンタというのは、日本では現実的には欧米でいわれるようなパブリッシングといったものの用途ではなくて、どちらかというと日本におけるビジネスフォームの高精彩のアプリケーション。ですから、今まで例えばドット文字で24×24ドット、30×30ドットとか、そういった低解像度のプリンタを使って出力したものを、もっと高精彩に出そう、あるいは事前印刷したものにきれいな住所・氏名、あるいはパーソナルレターをつけたビジネスフォームを出力しよう、あるいは図形を出力しよう、という用途のプリンタとして日本では使われています。
 私どもも次のマーケットということで、いわゆるPODという世界をいろいろトライはしていますが、なかなかそこに行くには現実的にアプリケーションというものが見えてこない。そのバックにはそういった文字の問題があるように、私どもからは見えます。
 そういう意味で、ビジネスフォームの世界というのは今、アウトソーシングが非常に進んできていますし、いわゆるエンドユーザーさんを中心として、総量としてのニーズそのものが減ってきていますが、一方で、単に相手に届けばいいという世界から、届く内容をもっと相手に訴えるような、よく言われますワン・トゥ・ワンとかパーソナルとか、そういった世界でもっときれいに印刷しようという方向が、ビジネスフォームの中で発展しつつあると思います。これが従来のようなビジネスフォームという言い方がいいのかわかりませんが、どちらかというと、ある種、商業印刷のジャンルにも入ったようなアプリケーションともいえるかと思います。そういう現状の認識の中で、今後我々がどういったプリンタを使っていったらいいか。どういったものが入ってくるのかということについてお話ししたいと思います。

一般的な課題

 一般的にプリンタといったときに問題になるのは、従来の印刷機との比較です。似たものではオフセット印刷機というものがありますが、オフセット印刷機と現在の我々ビジネスフォームの世界で使っているプリンタとの違いの中にインクの問題があります。図1の最初にインクの隠蔽性と書いておりますが、端的に言いますと、私どもがパソコンにつないで使っているデスクトップのプリンタは、ほとんどがインクジェットプリンタですが、安くあげるためにその辺にあるコピー用の用紙を入れて、テキストにするにはいいのですが、例えば写真をちょっと打ってみると、とても見られた画像にはならない。それをきれいに出そうと思うと、1割高い、場合によってはA41枚が50円、60円するような用紙を買ってこないと写真画像がきれいに出ないというような現状があります。これはインクそのものの隠蔽性というものが絡んでいるわけです。
 今言いましたインクジェットのインクの場合は、インクそのものが用紙にしみ込んでしまいますので、紙の特性、紙の色そのものがインクと混ざって表面に出てきます。またインクそのものが紙の繊維に沿って流れますので、インクそのもののピューリティが落ちてしまうというような複雑な問題で、あまりきれいに出ないということが出てきます。
 一方で、印刷の世界でどうかといいますと、例えば最近新聞のカラー面が非常にきれいになっています。これは新聞紙そのものは非常に汚いと言ったら語弊がありますが、あまりいい紙質ではない。真っ白ではない。しかし、カラー印刷してもきれいだというのは、インクそのものの隠蔽性が非常に高く、少々紙の質が悪くてもそれを十分カバーしてインクの色が我々の目に十分入ってくるという状況になっています。この辺が、これから単にモノクロだけではなくて、カラーも印刷しなければならないときに使える印刷方式という意味でご留意いただきたいと思います。
 図1の最後に、用紙のコストというのも挙げていますが、どうしてもインクジェットなどできれいに出そうとしますと、それなりのマットコートなり、コート層を厚くしてインクが繊維に沿って流れることがないようにとかということで、ある種、高価な用紙を使わないときれいにできないということが出てきます。インクの耐水性。これはインクジェットがティピカルですが、水性のインクジェットの場合は、水性でなおかつ染料系のものですと、水がかかると流れてしまう。最近は、水性の染料系のインクでも用紙の上でインクを抱えて水に濡れてもそんなに流れないように、用紙のほうで工夫されていらっしゃるケースもありますが、それなりに用紙コストは上がっているのではないかと思います。
 
図1

 
 次にインクの耐可塑性という問題があります。これはまだまだ一般に使われていますコピーマシンで顕著ですが、可塑剤というのは、塩ビでカバーされた雑誌とか本などにコピーした用紙を挟んでおくと、印刷したものが転写して汚くなる。あるいはシステム手帳の中の透明なファイルの中に入れておくと、印字面がくっついてしまうというようなことがあります。これは、塩ビの中に含まれる可塑剤がトナーと反応して、トナーを溶かしてそういったものにつけてしまうということになります。そうではないトナーを使ったマシンもありますが、どういうものを使っているかということで、用途との関係があると思いますが、ご留意いただいたほうがいいのではないかと思います。
 次にインクの色の問題です。これは次の項でも述べたいと思いますが、日本と欧米では実際に墨のインクの色も違います。
 ドットサイズは、もともと日本では日本語のためのプリンタということで、いろんな特殊性があったために欧米のプリンタが入ってくることはなかったのですが、近年、日本語であるという特殊性そのものが、パソコンでもそうですが、非常に薄れて、そういうものもインクルードした形での仕様になってきておりますので、欧米のプリンタがそのまま入ってくることになってきています。ただ、ドットサイズといったときに、印刷の世界では、ドットゲインと必ずしも同じ言い方をしていいかどうかは問題があると思いますが、解像度が我々のプリンタでは300dpi、要するに1インチに300ドット打てる、あるいは600dpi,600ドット打てるという言い方をしますが、これは1インチの中に600の点を打てるということで、打つドットのサイズを規定しているわけではないのです。同じように300dpiといったら、300ドットは打てるが、どこのプリンタも同じドットのサイズということではない。
 特に欧米の場合は、ドットのサイズが非常に大きいケースが多いのです。例えば日本語を、1200dpiとか2400dpiになれば別ですが、そうでない場合、少なくとも600dpiプラスまでは、ある程度複雑な漢字になりますと、1ドットのブラックの線を引いて、その次に1ドットの線を引くというのは当たり前にあるわけです。その場合に1ドットと1ドットの間の1ドットのブランクラインがはっきりブランクとして見えなければならないのですが、欧米の場合はそのブランクが全然見えないケースが結構あります。極端に言いますと、2ドットのスペースを空けたにもかかわらずスペースが消えてしまうというようなこともあります。これはご存じのようにアルファベットの字画というのは非常に少ないので、極端に言いますと、アルファベットのすべての文字は5×7ドットで表現できるわけです。ところが、日本語の漢字の、しかもJISの範囲を取ってみても、これを省略なしに表現しようとしますと、最低でも50〜60ドット×50〜60ドットのドット数が必要なほど漢字の画数は多いわけです。
 したがって、アルファベットのほうの課題は線が出る出ないということではなくて、文字の輪郭をいかに滑らかにして、活字と同じような品質を出すかということのほうが主題です。そのためには、アドレスポイントは多くして、ドットサイズをそれに対して比較的大きくして、文字の輸郭のジャギーをできるだけ目立たなくするという命題があります。そういう意味で欧米では必ずしもドットサイズを、いわゆる解像度、私どもはアドレッサブル解像度と言っていますが、ドットを置くことのできるインチ当たりのドット数に対するドットのサイズが大きいということがあります。今はもうその必要はないですが、ザイコンというか、ニプソンのプリンタでは300dpiといいながら、1ドットのサイズが150ミクロン×250ミクロンという楕円形で、これだと2ドットのスペースに置いても完全につぶれてしまうようなプリンタもありました。それは極端ですが、そうではなくてもそういうものがあります。
 ただ、ここに来まして欧米のドットサイズも、日本ほどではないですが、かなり日本のプリンタに近いサイズになってきています。この背景は、彼らも従来のテキストだけを印刷するということではなくて、図形とか、特に写真を印刷するようになってきて、その写真も例えば600dpiですと、600dpiでドットの階調を持っていませんから、面積階調で何ドットかによって濃淡を決めるという世界になっておりますので、そのためにはドットのサイズはあまり小さくできない。小さくすると、一番薄い色を出そうとすると点が非常に目立ってしまうということもありますし、階調が取りにくいということもあります。そういう意味で、ドットのサイズが日本に近い形のサイズになってきているということがあります。
 そういう欧米のプリンタがありますので、この辺もよく問違えるのは、向こうでアルファベットのサンプルを見て、きれいだなということで持ってきて、日本語を打ってみたらダンゴになってしまったということもありますので、この辺は非常に注意しなければならない。特にやさしい漢字を打ってきれいだということではなくて、複雑な漢字、特に皆さんBFの世界なので住所・氏名というのが中心ですので、特に氏名に複雑な漢字を使ったときにダンゴになる。テキストの中で、本当はよくないですが、ダンゴになった文字があっても読めなくはないのですが、住所・氏名の氏名の字がダンゴになると非常に読みづらい、印象の悪いものになりますので、特に複雑な文字、少なくともJISの範囲でも一番複雑な文字を打って、それがそれなりに見えるのかなという視点でおやりになる必要があるかと思います。
 用紙のコストは、先ほど言いました印字の方式とも関係しますが、例えば隠蔽性を保てないのであれば用紙のほうでそういうものをカバーしなければならないということです。この辺は簡単な印刷機ほど隠蔽性が問題になるケースがありますので、その辺もご留意いただいたほうがいいかと思います。
 特にこれからは、いろいろな意味で従来の印刷機と同じようなインクが非常に難しいケースがありますので、ある種、用紙メーカーさんのほうで対応していただかなければならないケースもあります。この辺もバラバラのプリンタでバラバラの特性ですと、それぞれのドットも限られてしまいますので、ある種、業界でこういうものはこういう方向でというようなものも必要ではないかと考えております。

欧米と日本のプリンタに対する要求仕様の違い

 次に欧米と日本におけるプリンタに対する要求の違いということで、もう少しオーバーオールの形で述べさせていただきます。(図2)
 いろいろな品物もそうですが、欧米と日本との印刷に対する要求品質は違います。これが違うということは、とりも直さずプリンタに対する要求品質も違うということです。例えばインクジェットのプリンタで宛て名を印刷していて、ときどきそういうものが欧米からダイレクトメールで来ますが、インクジェットのプリンタで1ドットつぶれて筋のように出ない線があるというものを平気で彼らは出しています。メーカーもそんなものでいいんだと考えているメーカーがある。そこまで使ってもいいんだということでコスト計算もされてしまう。日本のお客様の要求に応じてというと、とてもそんな1ドットつぶれているようなヘッドで印刷したものは受け付けていただけませんので、その分コストが高くなりますので、欧米で言われているようなコストにはならないというような問題があります。この辺が端的な欧米と日本との要求品質の違いによるプリンタのレベル、プリンタメーカーのレコメンドする範疇は違うということです。
 
図2

 
 インクジェットのヘッドなどもそうですし、例えばドラムの耐久性が、欧米では200万枚の耐久性がありますといっても、実際に日本の品質基準からいうと100万枚持たないというようなこともあります。この辺も欧米のホームページを見たら、これだけ耐久性があると思ったのに事実と違ってだめじゃないかというお叱りをよく受けることもありますが、実際には彼らの一般的な要求仕様と、日本の要求仕様の違いが如実にそのようにあります。その辺もご留意いただきたいと思います。
 解像度は先ほどもちょっと述べましたが、文字に要求される解像度が日本と欧米とは違います。写真に対する解像度が出てきたので、欧米もだんだん日本に歩み寄ってきた、日本の実解像度に近い世界での解像度に近づいてきているということはあります。
 次の墨色、写真の色合いは、端的にはコピーマシンで私どもがコピーを撮るトナーの色は、欧米のトナーの色はちょっと茶系のトナーで、日本はブルー系のトナーです。これは伝統的にそうです。フルカラーの世界も同じようなことがありまして、フルカラーの欧米での出力はどちらかというと茶系になっていて、日本はどちらかというとブルー系になっているということがあります。
 これは、私どもクロームベースを持ってきて、向こうからチャンピオンサンプルを取り寄せたときに、非常に茶色っぽいサンプルがついてきて、私は写真はまだこんなレベルかなと半分あきらめのような気持ちで機械を導入した覚えがあります。導入して日本のデータを入れて出してみると非常にきれいなんです。何が違うのかなと、いろいろ向こうの人と折衝してようやくわかったのは、彼らは我々が「えっ、こんなの?」といったもののほうが、彼らの感性としては「きれいだ、いい」と。我々が日本人の感覚として「これがいい」と思ったのは、彼らでは「これはだめだ」というのをはっきり言われまして、愕然とした覚えがあります。
 これは目の色なのか何なのかわかりませんが、日本では一般の家庭でも蛍光灯を平気で使いますが、欧米では家の中で蛍光灯はまず使わない、ほとんどアクリル電球を使っています。この辺は狩猟民族と農耕民族の違いなのか、洞窟の中で昼問もランプをつけてきた民族と、アウトドアに家を建てて太陽の光のもとで暮らしてきた農耕民族の違いかなあという気もしなくはないんですが、厳然としてそういう問題があります。
 そういう意味で、今向こうのトナーとかインクをそのまま持ってきていますが、厳密に言えば、印刷の世界も日本のインクと向こうのインクは区別されて違った発色をしていますが、そういったものも今後、厳密に言うと日本仕様のトナーなり、日本仕様のインクというものが必要になってくるのではないかと思いますが、そういう欧米との違いがあります。
 まだビジネスフォームの世界では、ここまではないと思います。特にビジネスフォームはどちらかというと、墨は墨でくっきりと黒いほうが訴える力があるということで、ビジネスフォームの場合は、じっくりそれを隅から隅まで読むという世界というより、どちらかというと印象というほうが強いのでちょっと違うかと思いますが、出版の世界に入ったときに、私どものプリンタを自費出版などに使っておられたお客様で、「ちょっとこの墨は黒過ぎる」と言われて、「えっ?」と思ったことがあります。いろいろお聞きしますと、皆さんも書店に行っていろいろな文庫本などを各出版社の本を手に取られればおわかりだと思いますが、真っ黒な墨はまずつかっていないんです。薄墨というか、それも出版社によってこだわりがあって、薄墨のレベルも相当灰色に近いところから、墨にかなり近いなあというところまであります。それからそれぞれ出版社によって、これもこだわりの世界ということらしいですが、使っている用紙と使っている墨の色が微妙に違います。
 確かに新聞もそうですが、新聞を真っ黒な墨で印刷すると非常にチカチカして、見られたものじゃないというのは私どももわかるので、そうかなと思います。実際に世の中にある私どもが扱っているノンインパクトのトナーを使っているようなプリンタで新聞などを打ってみますと、ちょっとどぎついなあという感じがしなくもない。そういう意味で最近は私どももメーカーに言って、なかなか欧米のメーカーは応じてくれなくて、何で必要なんだと言われたのですが、薄墨色のトナーをつくって供給を始めています。単にビジネスフォームで住所・氏名を打って届けるという世界から、中身のクオリティーというものが問題になりだしたときに、そういったものが印刷の世界では当たり前だったのでしょうが、私どもが気がつかなかった世界でそういったものが現出して、そういうものに対応することによって、お客様の満足度が上がっていくという状況になりつつあると思います。これもこれからの課題ではないかと思っています。

各種プリンタ方式における留意点

 次に個別のプリンタ方式に関して述べたいと思います。今、私どもも扱っていますサイテックスのプリンタがあると思いますが、インクジェットプリンタをお使いいただく上での留意点について述べたいと思います。
 インクジェットのインク放出の方式というのは2種類ありまして、オンデマンド方式とコンテイニュアス方式です。オンデマンド方式というのは、皆さんがパソコンなどで使っているプリンタがオンデマンド方式で、バルブジェットというインクの中で熱によって泡を成長させて、その勢いでインクを放出する。あるいは、ピエゾ効果素子で通電することによってピエゾ効果素子の変形でインクをノズルから噴き出させるというような、要するに必要なところにインクを出していくというオンデマンド方式に比べて、サイテックスがそうですが、コンティニュアス方式。サイテックスのコンテイニュアスというのは、インクがすだれ状に常に落ちています。
 図3はサイテックスの横から見た図です。上からコンティニュアスにインクが落ちています。下に紙がありますので、紙に落とすインクだけを残して、あとは左のほうに電極でインクを引っ張って落ちないようにしてしまう。この図はサイテックスさんからお借りしためですが、ちょっと適切ではなくて、逆です。ほとんどのインクは回収されて、大体5、6〜10粒に一つぐらいしか落ちません。そういう世界でやっています。落ちるヘッドが300dpiですからインチ300の穴が、この絵で見ますと奥の方向に向かってずっと並んでいるわけです。見ていると本当に玉すだれのように、ずーっとインクが落ちています。これがコンティニュアス・インクジェット方式です。
 
図3

 
 この二つの方式の違いは、コンティニュアスの場合は常時インクが出ているので、インクのヘッドのところが常に濡れていて、あまり外乱がない。オンデマンドの場合ですと、要求されたときだけにインクをポッと出すわけです。よく言うのですが、私もゴルフは駆け出しですが、「練習場ではちゃんと飛ぶんだけど、実地にはなあ」という。私などはその最たるものですが。ただ、練習場ではうまくいっても、それは同じクラブを持って何十発も打つなかで平均してほとんど真っ直ぐ打てる。しかし、フェアウェーに出たときはいろいろなクラブを持ったなかの一つの第1球目です。言ってみれば、練習場で「さあ、練習するぞ」というときの第1球目がどうだったかと同じことなのです。
 それと同じように、オンデマンドの場合は、ずっと休んでいてポッと要求されて印字するということです。その間、ヘッドは乾燥もするであろうし、いろいろな外乱が入っていてということがある。今、オンデマンドの皆さんのデスクトップのプリンタというのは、いわゆるシリアル・プリンタで、左から右にヘッドが走って、時々右のほうでガチャガチャとやっている。何をやっているかというと、ヘッドの清掃をやっているわけです。たぶんあの清掃をやらなかったら、かなりの頻度でヘッドが詰まったり、変な出力をしたりするのではないかと思うのですが、ああいったものが横に並んでいて連続で走っていくと、どこかで清掃工程を入れなければならない。そういう意味で逆に清掃を極力少なくしようとすると、それなりのブレークスルーをしないといけないのではないか。今現在、オンデマンドで超高速でという世界はまだ出ていません。今いろいろなところがトライアルをしていますが、そういったことが一番問題になるのではないかと思います。
 特にそういったものは、商業的に印刷するとき一番問題になるのは、検証です。要するに、このプリンタはどういうトラブルの傾向があるのか。その傾向がある場合に、それが発見できるのかどうか。お客様に行く前に発見できるのかどうか。もしくはできないのだったら、それを検証してはねる手段があるのかどうか。この辺が一番大きな問題じゃないかと思います。人為的なデータの入力を問違えたとか、それはそれで別のプロテクションが必要だと思いますが、プリンタそのものの特性上でトラブルが起きても、それを検証するなりして外に出ないような方式もそれなりに考えなければならない。もしあるとすれば、それでプロテクションする方法を考えていかなければならないだろうと思います。そういう意味で、方式に内蔵する問題点だとかトラブルのありようというものは気をつけておかないと、とんでもないことになりかねないと思います。
 インクの組成の違いは、水性インク、ソルベントタイプ、油性とありますが、ほとんど今は水性インクで、一部ソルベントタイプです。どちらも水か石油系の溶剤の中にトナーや顔料が分散する。あるいは染料のような形で存在していますので、どうしてもこういった分散の仕方をしていますと、インクが紙の中にしみ込んで、隠蔽性を損なってしまう。特にカラーを出すときには、カラーの画像をきれいに出そうとすると、用紙のほうでの対応が必要です。用紙のほうでマットコートなどしてインクがしみ込まないで、なおかつ紙そのものもできるだけ真っ白い紙でないときれいなカラー画像が出ないということがあります。
 次に一番よく使われている電子写真方式について述べたいと思います。(図4)
 
図4

 
 電子写真方式は皆さん一番よく使われているし、基本的に一般のコピーマシンに使われている方式ですのでよくご存じだと思います。図5はティピカルな電子写真方式のプリンタの絵ですが、定着方式というのは、紙の上にトナーが乗った後に、オーブンというのはヒーターなり、赤外線ランプなどのようなもので照射して、熱を加えてトナーを溶かす。最近はあまりそういう方式はなくなりましたが、そういう方式です。
 
図5

 
 図5の「定着」部分のローラーがヒートローラー方式です。ローラーに薄くシリコンオイルを塗って、ローラーにトナーが付着させないようにして、その中にヒーターが入っていて、暖められたローラーでトナーを溶かしてやるという方式です。これが今一般的なプリンタです。日立さん、IBMさん、オセとか、そういったもののプリンタはほとんどヒートローラーです。
 特異なものとしてはフラッシュ定着というものがあります。皆さんがよくカメラに使うフラッシュと同じで、あのエネルギーをうんと大きくしたもので、あのフラッシュ光の中には赤外光が含まれておりまして、その赤外光が特に紙の上の黒いものに吸収されて熱を帯びるということで、黒いトナーに照射されると、そのトナーが瞬時に溶けて紙に定着する。フラッシュの特徴としては、紙は一般的に白いですからほとんど熱を吸収されませんので、用紙にひずみを与えないという特徴があります。それと、ヒートローラーのように常に用紙にくっついている必要がないので、例えば用紙の上にカードが乗っていたりしても、そのカードの上あるいはその下の紙も定着のエネルギーが十分あるということで、用紙を選ばない。厚紙でも表面だけにフラッシュが到着すればいいわけですから、厚紙も十分対応できるという特性を持っています。
 現像方式の違いは、乾式現像(図6)に対して液体現像(図7)というのは、液体というのは大体石油系の溶媒のものにトナーが分散している。インディゴさんなんかはそうです。どうしても固体のトナーの場合は、トナーのサイズが、今一番小さいサイズでも6ミクロンから7ミクロン、一般的には8〜9ミクロン、場合によって12〜13ミクロンのものもありますが、そういったものです。物理的にもっと小さい固体トナーをつくることはできるのですが、これが4ミクロン、5ミクロンにしますと、空中に浮遊したら落ちてきません。そういう意味で、エアにそういったものが浮遊して粉塵が人体に対するいろいろな問題を与えるとかいうことで、どうしても浮遊しても下に落ちる程度のサイズに抑えるというのが一般的なようです。小さな粒径のものをやろうと思うと、完全に密閉したなかで現像しませんと、さっき言ったそういうものが外に漏れ出てくるということです。
 
図6

 
 
図7

 
 それに対して液体系ですと、トナー粒径が1ミクロン、2ミクロン、3ミクロンくらいでもできますので、非常に高精彩の画像がつくれます。文字のキレなんかもきれいですし、なかなかいい画像ができますが、水ではないのでその後も用紙の上にそういったものがある程度残りますので、そういうものの処理も必要は必要ですが、それなりにいい方式だと私は思います。ただ、実際に現像に寄与しなかった液体をどう処分するのかとか、ある程度揮発しますのでその揮発したものをどうするのかとか、そういったプリンタそのものに対するいろいろな対策が要求されるものです。
 電子写真は、ここでは従来の電子写真方式ですが、最近は感光ドラムそのものの上で現像して、すぐに紙に転写するのではなくて、一度オフセット印刷機と同じようにブランケットに転写して紙に刷るというものが一般的になっています。ものによっては、ブランケットというものがフィルムのようなものであったり、ブランケットがフィルムになっていて、現像機が四つついていくと、4色フルカラーで一つの中間媒体のフィルムの上に転写して、それを紙に刷るということで、特にカラーになるとレジストレーションの問題がありますので、色の分解能を上げようと思うと紙に一度印刷する。ドラムを四つ置いて、その下に紙、特にカット紙を次から次に通すというのは、なかなかレジストレーションの面でうまくいかないということで、最近ではそういう方式はなくなってきて、色がどうしても純度が上がらないということで、中間媒体で精度高く乗せた後、紙に転写するという方式。
 あるいはオフセット印刷機のように、連続紙でピンと張って相互のドラムの精度を上げて、レジストレーションをうまくしようという方式と、印刷機で培った技術を反映させた方式が取られるようになってきています。特にこれは最近の流れの大きな問題だと思います。プリンタでいうとビジネスプレイスなんかもそうです。非常にがっちりつくって、とにかくレジストレーション等が外乱によって影響されないような、そういうものにしていこうという設計上の認識があります。
 次に他の方式で、マグネトグラフィ(図8)はご存じの方もいらっしゃると思いますが、ニプソンという会社、フランスのもとブルの子会社で、最近はザイコンに吸収されてちょっといろいろな問題を起こしていますが、磁性トナーによる機械ということで、言ってみれば磁気ドラムに磁気ヘッドで書いて、そこに鉄粉の入ったトナーを振りかけて現像して、それを紙に転写しようということです。
 
図8

 
 全体のプリンタの系としては非常に安定した系ということでよかったのですが、どうしても当初、ある種金属片にコイルを巻いて、そのコイルを240dpiですから、1インチに約40個のコイルを巻いた鉄片を並べてという大変なことをやった機械で、どうしてもドットのサイズが大きくなりすぎる。欧米では先ほど言ったような問題で、特別に大きな問題になっていないかと思いますが、とても日本に持ってこられるようなものではなかった。
 ただ最近は、そういったものをIC技術を使って非常に小さい世界に閉じ込めて、同じ方式でやってきております。それでも凹凸サイズはなかなか十分にはならない。480dpiといいながらも、実解像度としては300dpiぐらいの解像度のプリンタのドットサイズぐらいにしかなっていなかったというものです。
 イオンデポジット方式(図9)も一世を風靡したもので、最近ゼロックスさんが、この方式をちょっと名前を変えて、似たような方式ですが、絶縁ドラムの上にイオン化したものを直接乗せてやろうという方式です。これも最近、中問媒体を使った高精彩のもので、エマーシアルプリンタ用なんかに特殊目的で使うプリンタができていたりしています。ただ、なかなか日本に持ってこれるレベルのドットサイズは難しい。特にマグネトグラフィもイオンデポジットもそうですが、どうしても文字のキレがうまくいかないという問題が起こっています。
 
図9

 
 最後にエルコグラフィ(図10)。新聞業界を中心にかなり注目されているものですが、これは非常にすごいことを考える人がいるなという感じがします。水の中に分散したインク素材がありまして、それに書き込みは静電プロッターで使われますスタイラス、ピン電極で、ドラムはステンレスドラムということです。ステンレスドラムとピン電極の間にインクが滞留しているときに放電しますと、それによってドラムの中の鉄イオンが溶出して、その鉄イオンがインクと反応して凝固する。その凝固したインクを次の段階で、図10のD「顕像」部分でスクイーズして不要なインクを除去して用紙に転写するという方式です。
 
図10

 
 この方式は、凝縮した後は普通のインクに近いようなもので、完全に紙の上に乗る形になりますので、非常に遮蔽性、隠蔽性がいいということで、新聞のカラー印刷などにもそこそこのクオリティーが出ています。まだプリンタとしての完成度はこれからのようですが、スピード的には120メートルで走って今現在400dpiということで、注目に値する方式ではないかと思います。

フォントの間題点

 ざっとプリンタに関する問題を申し上げてきましたが、最後に、最初に申し上げましたフォントの問題について述べたいと思います。
 特に日本の場合は、単に欧米のように印刷するというだけでなく、日本語、特に漢字をプリントするという非常に大きな命題を抱えておりまして、特にビジネスフォームに携わっていらっしゃる皆さんが一番よくおわかりだと思いますが、外字の問題があります。JISとかユニコードとか、一般では言われていまして、そういうものが規格になったりしています。JISをそのまま使えないのです。JISの規格書はお読みになられていると思いますが、いわゆる包摂規準というものです。包摂規準というのは似たような文字は一つのコードで代表させますということです。私の名前は「隆幸」といって、「隆」は「西郷隆盛」の「隆」ですが、こざと偏の旁のほうの下に「生」という字があるわけです。私の本当の形は「生」の上に「一」がついています。これはJISが第1水準、第2水準のときの包摂規準からいいますと、「生」の上に「一」があってもなくても同じコードで対応させますと包摂規準の規準書の中に書かれています。ところが、JISの第3、第4水準が出たとに、急にその包摂規準が崩されて、「生」の上に「一」があるのとないのとが別コードとして登録されたわけです。これは非常に端的な例ですが、そうでなくても氏名の場合、別の文字として扱わなければならないような文字も、包摂規準で包摂されたものがいっぱいあるわけです。
 したがって、パソコンなどでJISで同じ文字を打ったつもりでも、フォントのメーカーによって文字の字形が違います。これは包摂規準があるのですから間違いでも何でもなくて、それはメーカーによって文字のデザインポリシーというものがありますから、それに則った形でやられていますので、当然といえば当然です。ただ、住所・氏名の場合はそうはいかないです。
 そういう問題があったところに、ここに来て総務省が中心となって、これは将来的な電子政府、国民背番号制につながるベースだとも思いますが、地方自治体の住民基本台帳に使われている住所・氏名をそのままネットワーク上で通用させましょうと。それで「住民基本台帳ネットワークシステム」というものを提唱しまして、来年の8月から実用に移すということでもう事務作業に入っています。
 それに使われるフォントというものを、これを私は官庁ベースでやるとしたらものすごく画期的だと思いますが、現在使われている例えばJISだったら90年JISの平成明朝の字形をベースとする、あるいは各メーカーさんが出している分、IBMさん、日立さん、富士通さんなどが設定されているメーカー拡張文字セット、多いところで4000文字とかありますが、そういうものも収録する。あるいはマイクロソフトさんの拡張文字も収録する。法務省が制定した住所表記用の文字も入れるということで、そういうものを入れて約2万1000文字を、住民基本台帳ネットワークシステムで通用させるフォントとして設定しました。これはそれぞれのもとの字形に対して1点、1画も忠実にして、いわゆる包摂規準は一切ないという形で決めました。
 これは、我々、JISだ何だといって一番困っていたのはそこだったのです。字形が変わるということで、90年以降やった方だったら90年JISがあったかもしれませんが、78年からやっていたら78年JISですから、78年JISの規格用に表記されている文字は、写研さんの文字だったわけです。写研さんの文字は外に出さないようにということですから、写研さんの文字は使えない。使えない文字が表記されているということで、それぞれのメーカーさんは独自に字形を決めて、なおかつ当時は包摂規準というものさえなかった時期です。ビジネスフォームの業界の皆さんも、そのときからスタートしているわけですから、包摂規準だって後からついてきたわけですから非常に困られていると思います。困るというか困っていないというか、それぞれユーザーさんなり何なりで自分のところのJISの文字はこれというのを決めて、フォントの場合はプリンタと1対1ですから、それに対して違った文字は外字としてどんどん積み上げていって、それに対して住所・氏名のデータベースを対応させるということを皆さんやっていらっしゃるわけです。
 なおかつ既成の、例えばIBMのコード体系であれ何であれ、外字として扱えるエリアというのは有限ですから、あれもこれも入れるわけにいかないので、大手のユーザーさんの場合は、ジョブフォントといって、ジョブ単位に外字を集めて、それにコードを打って使うということをやられています。逆に言えば、先ほど申し上げました出版の世界の本と一緒です。その本のための外字だけがその本の出版に使われるのと一緒で、このジョブのための外字だけを集めて、それにとりあえずコードを振って使うということが一般で、もう皆さんやられている世界だと思います。
 ところが、今回、2万1000という文字が固定されました。包摂のない形で固定されたわけです。ですから、まずこの2万1000で相当の文字がカバーされると思います。なおかつそれにない文字は各自治体で同定作業が今始まっていまして、自治体ごとに2万1000から外れた文字があると、それに仮のコードをつけて登録するということが始まっています。それを受託している地方自治情報センターのほうでは、まだそこまでは考えていないとはおっしゃっていますが、そういう形で全国の住民基本台帳に使われている文字を全部集めることが簡単にできるはずです。そうすると、そういうものにコードを振れば住所・氏名、要するに宛て名に関するものはすべてそれで全部終わってしまうわけです。
 そういう意味で、今後、ビジネスフォームは必ず住所・氏名と1対1で、なおかつ外字というのはほとんど住所・氏名に関連するわけですから、これから住民基本台帳システム用の文字セットというものが非常に使いやすい規準として、それを使っていれば相互のデータの交換も非常に楽になります。なおかつ地方自治体が全部このコードで走りますので、地方自治体から出てくるアウトソースされる仕事も、このコードを使う、あるいはこのフォント、ないしこのフォントに類似のものを使うということが必須になってくると思います。
 ネットワーク上で発行される住民票等は、このネットワークで使われるフォント、トゥルータイプになっていますが、それに対して600dpiのプリンタで出されるということですので、いろいろな意味で600dpiのプリンタで印刷するというのが、ある部分ではどんどん出てくるのではないか。自治体としてもそれでやるほうが簡便です。特にここのところ白治体の合併が非常に進んでいます。総務省そのものが小さな自治体の合併を推進していますので、合併が進むとそうしたところは、従来のものではなくて新しいものの乗ったものということになっていきかねないと思われます。そういう意味でどんどん総務省の意図する方向に進んでいくのではないかと思います。
 ここでつくられている2万1000文字を収容するコードは、ユニコードベースですが、ユニコードと同じマッピングではなくて、ユニコードのマッピング面を使いながら独自のマッピングをやっています。ですから、完全にユニコードではない世界です。なおかつこのコードは各自治体で発行される住民基本台帳カード、要するに個人の民生用に使えるICカードのコードとして使われるわけです。このコードあるいはフォントに関しては、他の省庁も注目していまして、特に電子政府関係は注目しています。当然といえば当然ですが、基本的にどんな省庁であれ、運転免許証であれ何であれ、住所・氏名ですから、それが規格化されて、なおかつ住民基本台帳で規格されたら、もうこれに勝るものはないわけです。ですから、今後これはそういう世界で、特にビジネスフォームの世界は非常に注目していく必要があるかと思います。
 皆様ももうご存じだと思いますが、地方自治情報センター(LASDEC)のホームページでもその辺の資料が出ていますので、ご興味のある方はそちらを参照していただきたいと思います。
 そういう新しい流れがあるなかで、ビジネスフォームの世界では、PODというのはまだまだ日本では先ほど申し上げましたように本当の意味で広がるのは遅れると思いますが、だんだん高精彩カラーというものが特に600dpiを中心としたあたりに落ち着いていく世界が当面あるのではないかと思っています。取りとめのない話になりましたが、私の話はこれで終わらせていただきます。ご清聴ありがとうございました。

ー 了 ー

 

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