印刷用語集
一般社団法人 日本印刷産業連合会
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印刷資材 > 用紙 > 用紙
キャストコート紙
きゃすとこーとし / cast-coated paper
塗工紙の一種。原紙(主に厚紙上質紙)に塗工した塗料が湿潤状態で可塑性を有する間に,鏡面(クロムメッキドラムなど)に密着させ,加熱乾燥した後,剝離することにより,強光沢をもたせた用紙。高級印刷用紙,雑誌の表紙などに用いる。塗料は,顔料(カオリン,炭酸カルシウム,サテンホワイトなど),接着剤(カゼイン,ラテックスなど),分散剤などからなる水性混合物で,塗工量は40g/m2程度。カレンダがけをおこなわないため,強光沢を有するにもかかわらず,塗工層および原紙層は空隙に富み,インキ吸収性が大きく,密度(緊度)が低いことが特徴である。  (2)水で湿潤された塗工層を加熱した金属表面に圧着しながら水分を乾燥させて,塗工層の表面に光沢を付与させた用紙がキャスト紙である。金属の鏡面光沢に近い表面画質を得るために,塗工層の表面は粒子径1μm以下の微粒分散された顔料を用いる必要がある。一般的には2層以上の塗層を設け,下層にインク吸収機能を持たせた塗層を設置し,その上に高い光沢性を実現できる超微粒子からなる塗層を設ける。光沢紙としては比較的安価に製造できるため,光沢紙にはこのタイプのものが多い。用途としては写真出力に主に使用されるが,ラベルや商品タグなどの商業用途でも使われている。
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