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22米国印刷業界は再び増益に(PIAレポートより)2012〜13年米国印刷工業会指標調査のハイライト?過去1年における印刷会社全体売上高の税引前利益率は+1.8%であった。これは、2011年調査(2010年度末のデータ)の+1.4%、また2009年調査の−1.4%から拡大している。過去3年で利益が増加したのはこれが2度目である。米国印刷工業会(PIA)はこの比率に基づき、2011年における同業界の合計利益は約15億ドルとなり、前年の12億ドルを上回ったと述べている。?プロフィットリーダー(収益性が業界上位25%の印刷会社)の利益率は、前年の9.5%に対して9.6%と若干拡大した。PIAはこの拡大によって、プロフィットリーダー各社の利益率は、ほぼ景気後退前の水準(10.1%〜9.7%のレンジ)に戻ったと判断している。?2012年調査結果(2011年度末のデータ)の抜粋:一般的な印刷会社における最大のコスト項目は原材料費で売上高の約35.5%を占め、売上高の20%強を用紙コストが占めた。工場人件費は売上高の24.8%(2010年の24.9%から低下)、工場経費は売上高の17.6%(2010年の18%から低下)、販売費および管理費は売上高の19.6%を占めた(2010年の19.4%から上昇)。?印刷会社全体の従業員1人当たり売上高は、2010年の14万7,436ドルから1.4%増加して、14万9,499ドル(1,256万円)となった。?プロフィットリーダーの従業員1人当たり売上高は、2010年から2.5%減少して16万873ドル(1,351万円)となった。?2011年の印刷会社全体の工場従業員1人当た国際委員会■北米印刷事情レポート(2012年10月〜12月)り売上高は、2010年から5,000ドル強(2.6%)増加して、20万3,234ドル(1,707万円)となった。?プロフィットリーダーの工場従業員1人当たり売上高は、2010年の22万2,480ドルから、2011年は21万1,266ドル(1,775万円)に減少した。デジタル経済の下で進化する印刷物の役割私は2012年11月に開催されたDscoopEMEA(欧州、中東、アフリカ地域)において成功している英国の印刷会社2社によるパネルディスカッションの司会を務めた。そのディスカッションを通じて英国企業から得たものの中から、素晴らしいアメリカン・フットボールの比喩をご紹介しよう。ロンドンに本社を置くプレシジョン・プリンティング社(PrecisionPrinting)のゲイリー・ピーリング氏は、自社の印刷事業戦略をアメリカン・フットボールのパス・レシーバーになぞらえて、「クオーターバック(印刷製品の需要を創出し、商品の発注から決済、ピッキング、配送までのトータル業務を行なう日本の印刷産業資料(上位:収益性が業界上位10%企業)―JAGAT報告書より―2011年度原材料費:売上高の24.4%工場人件費:売上高の15.1%総人件費率:売上高の27.2%販売費および管理費:売上高の20.0%全従業員1人当たりの売上高:1,939万円(23万833ドル)工場従業員1人当たりの売上高:3,179万円(37万8,452ドル)経常利益率上位:9.6%全体:1.9