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23パートナーを必要とするオンライン企業)の要求によって制作された印刷物をキャッチする」という戦略であると紹介した。同社は、クオーターバックに繰り返し選ばれる主力のレシーバーになるべく、積極的に差別化を進めている。これは、規模や冗長性、そして必要とされる全てのデータ形式に対応可能なノウハウを提供することで実現している。同社は規模が大きく技術的にも優れており、そして自動化が同社の収益性において重要な役割を果たしている。2012年10月に開催された“GraphExpo”では、グローバル・ソフト・デジタル・ソリューションズ社(GlobalSoftDigitalSolutions)のクリス・ペトロ氏とともに私はパネルディスカッションに参加した。同社は先のプレシジョン・プリンティング社と異なり、クオーターバックとレシーバーの両方の役割を演じている。つまり、マーケティングコミュニケーション向け業務プロセス最適化ツールの技術で先行することにより需要を創出し、それによって生み出される印刷物を受注している。同社の革新的で機敏な動きによる販売戦略が重要な役割を果たしている。私は現在ある大手機器メーカーのプロジェクトを進めている。これは、「マーケティングサービス」といった印刷を超えたデジタルコミュニケーション製品やサービスにも手を広げたいと考える印刷会社に対して「ツールセットの提供」を目指すプロジェクトである。純粋な印刷会社からマーケティングサービス会社へ移行することは、アメフトのパンターがラインマンに転身するのと同じくらい難しく、信じられないと考える人もいるであろう。この種の成功事例は基本的に、マーケティングサービス会社の買収、または徹底した社内の自己改革を通じて実現されているのである。(筆者が知る最良の事例は、テネシー州ブリストルのパルプ社(Pulp社)である)あなたの印刷事業は、どのような進化の道を辿ろうとしているのか?上記の事例以外にも、数多くの選択肢が存在する。しかし、これまで辿ってきた道に留まることでは、生き残ることが出来ない。余りにも多くのものが変化したため、近代的な設備や優れたサービス、競争力のある製品価格があれば今後も事業を継続できる、といったこれまでの信念が揺らいでいる。現在の競争環境は根本的に異なったものであるので、進化すること、順応すること、そして、新しい状況を考慮した進路を決定することが、あなたには求められている。こうした変化は根本的なものであり、デスクトップパブリッシングやデジタル印刷、インクジェット機といった設備転換は瑣末的なものに見えよう。人の主要なコミュニケーション手段は、印刷物からデジタル画像に移行しつつある。印刷物を生産する産業にとって、これは事業環境の構造的な変化にほかならない。最終的には適切な経済的成果を出すことが重要となるが、デジタルコミュニケーションの手法を提供する事業は、印刷物と比較して根本的な優位性がある。こうした優位性に対する理解を深めるほど、我々は印刷事業の競争力を高めるために学んだことが活用できる。「販売・購買履歴」、「監視と測定する能力」、「複数チャネルの情報を一元管理する能力」は、デジタルコミュニケーションの手法における3つの強みである。これら3つの分野すべてに対するアプローチを我われが進化させることにより、印刷物の競争力をより高めることが可能になる。「販売・購買履歴」印刷製造業である我々は、生産設備と生産工程について語ることを好む。それ自体は悪くない。ただ、それを販売のプロセスにまで持ち込