■ページ本文テキスト■
25るのは止めよう）」で述べたように、印刷会社のすべきことをあなたが実行した場合に、初めて測定できるのである。「複数チャネルの情報を一元管理する能力」マーケティングの専門家なら誰でも、有望な見込み客を獲得し販売につなげたるためには、複数の接点が見込み客との間で必要なことを良く理解している。異なるチャネルで複数の接点を通じて提供されて、適切にコーディネートされたキャンペーン全体の成果が測定できること。これが、マーケティングの新しい現実である。ここでもIT化によって、複数のチャネルを通じて同じ顧客に対して発信される一連の情報を監視し、追跡し、そして調整することが可能となっている。ITはすべての接点がデジタル空間にあるので、アナログ世界のターゲット顧客と接触し、手に触れることで情報を強化したりする手段がない。このため印刷物は重要なチャネルではあるが、印刷物がITとの組み合わせにおいて除外されることも少なくない。印刷物がこうした一元的に管理された世界に参加するためには、ITを活用することで利用し易くする必要がある。例えば、メールの送信と同じぐらい印刷がシンプルに見える素晴らしいユーザー体験を実現するためには、印刷データを作成する際に熟練の技を求めないようにすべきである。「まとめ」あなたの印刷ビジネスがどこへ向かうにしても、我々を取り巻く新しいコミュニケーションの現実を考慮しなければならない。多角化あるいは専門化のいずれかを通じて、競争力の高い新しい道を見つけなければならないのである。デジタル経済の下では、我々全てが初心者であることを受け入れざるを得ない。環境が急速に変化していることから我々は一生学び続けなければならない。さらに重要なこととして、その変化を受容れなければならない。あなたはそれを脅威と考えるのか？、それともチャンスだと受け止めるのか？、である。メディア利用に関する記事の解釈過去数年、雑誌のトレンドにはむらが見られた。これは、トレンドの方向性がページ数や発行部数ではなく、金額ベースで測定することによって誇張されていたためである。筆者は、米国の発行部数監査会（AuditBureauofCirculation,ABC）のデータが20年以上横ばいとなっており、人口の伸びに追いついていないことを示すグラフを長年に渡って利用している。技術の進歩により雑誌の創刊に要する固定費が低下したため、雑誌のタイトル数は増加してきた。ニュース週刊誌やTVガイドなど発行部数の大きな雑誌の多くは部数が減少したが、より専門的な雑誌が創刊されてきたのである。ABCの発行部数データはもはや横ばいではなく、下降し始めて久しい。そしておよそ30年間、人口の伸びを下回っている。ウォール・ストリート・ジャーナルに「SocialMediaStockFrenzyFizzles（ソーシャルメディア株を巡る熱狂の失速）」と題した記事が掲載された。この記事では主にフェイスブックが取り上げられており、ソーシャルメディア企業の株価が公開直後の水準を維持できなかった経緯が詳細に述べられている。これら企業の株価が振るわない主因は、ソーシャルメディア企業が成長力のある信頼できる収益源を創出する能力を示せていないことにある。ソーシャルメディア企業の収益力は、専門家の予想値にはるかに及ばない可能性があるのだ。雑誌とソーシャルメディアには共通点が多い。各雑誌は特定の読者に訴求するために創刊された。ターゲット読者の年齢層や社会的・心理的な特性は広告主にとって貴重なものになった。雑誌ではブランディングが重要であり、
