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17ルデータ印刷(VDP)市場を、28%に当たる65億6,756万枚と推定した。また、2017年におけるVDP市場については、調査対象分野の印刷量全体(約250億9千万枚)の34%に相当する85億3,097万枚と予測している。こうした数字で特に興味深いのは、同社では、在来型印刷/プレプリント印刷物の生産量が2012年から2017年の間に年率平均0.5%のペースでの減少を見込んでいる点である。これは、バリアブルデータ印刷(VDP)の市場は、オフセット印刷のシェアをデジタル印刷が奪う形で得られることを意味する。スミサーズ・ピラ社では、全世界で電子写真方式のデジタル印刷については年率平均1.5%の成長を、また、インクジェット方式のデジタル印刷は年率平均14.2%の成長を予測している。同様に「100%デジタル印刷」のシェアは8.2%から2倍近い14.2%に拡大すると見込んでいる。数量ベースでは基本的に横這いあるいは減少傾向にある世界の印刷市場にとって、この数値は際立ったものである。デジタル印刷がオフセットのシェアを奪う形で成長することははるか以前から知られていたが、こうした予測によって、どれだけ迅速にまたどの程度の比率まで進行するかおおよその見当を付けることができる。デジタル印刷のシェアが拡大すると、バリアブルデータ印刷(VDP)の魅力も高まる。マーケティングにおけるパーソナライズだけでなく、工程改善、コスト削減および効率性向上も、バリアブルデータ印刷(VDP)の魅力である。実際、これらはバリアブルデータ印刷における最大の市場だと、スミサーズ・ピラ社が考える領域なのである。工程改善は派手に注目を集めるものではないが、多量になると大きな改善になり、バリアブルデータ印刷(VDP)を単なるマーケティングのアプローチではなく、プロセスの1つだと考える印刷会社が増えるほど、新たな市場の拡大が見込まれる。加えて、プロセス改善は受け入れられ易い提案なのである。ショッピングアプリはカタログの役割を引き継ぎつつあるか?モバイルショッピングアプリは、ブランドの発見と愛着を培うモバイルの利用が、買い物客と小売ブランドとの関係を変えつつあることに間違いはない。アドビ社とハリス・インタラクティブ社の研究によれば、特にモバイル用の小売アプリは、この関係に良い影響を与えることが示された。昨年12月の調査において、スマートフォンおよびタブレットを用いた買い物客の2/5が、ショッピングアプリの利用によって自分とブランドとのつながりが強化されると回答した。また、これとほぼ同数が、ショッピングアプリの利用後にブランドに対してより好意的になると回答している。興味深いことに、スマートフォンおよびタブレットを利用した買い物客の5人に1人は、ブランドを「良く知る」ために、ショッピングアプリをダウンロードすると回答した。このことから、スマートフォンとタブレットの利用者が、ブランドを発見するためにアプリを利用していることが伺われる。そうした買い物客は、ブランドが何を販売しているかをはっきりとは知っていなく、ブランドのウェブサイトや、近くの店舗に立ち寄る代わりに、ブランドのモバイルアプリをダウンロードして、製品やサービスの詳細を調べている。こうして、スマートフォンやタブレットの利用者は、カタログを利用するのと同じようにモバイルアプリを利用している。買い物客がどのようにしてこれらのアプリを知ったかについての調査では、新しいショ