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17スマホPOS等による中小企業や個人の利用が増加し、電子決済白地層のスマートペイメントの利用が進んでいる。さらに、リアル広告におけるネットアドテクノロジーが普及し、ネット広告はパソコンからスマートフォンへシフトして、リアル広告の計測テクノロジーの利用も増加する。ネットサービスを通じて消費者がリアル店舗へ誘導されて購入する“O2O消費”の市場規模は、2017年度には50兆円へと拡大する。今後は、「スマートフォンの普及」や「ソーシャルメディアの普及」、「無線LANを活用したローカルサービスの提供企業拡大」、「NFC(近距離無線通信)に対応した携帯電話端末の普及」といった要因によって、消費者がO2O消費を増やすための環境が徐々に整備される。BtoCの決済手段は、“現金”から、電子的な決済手段である“スマートペイメント”への移行が続き、クレジットカードや電子マネーの市場成長が続く。対面決済では、現金以外の手段を利用するキャッシュレス化の傾向が継続し、またスマートフォンを活用した決済手段も成長した。非対面決済分野においても、ECの成長によりネット市場は拡大する。今後は、スマートフォンやシンクラインアント端末といった、安価かつ簡易な店舗用の決済端末の普及が、さらにネット市場を後押ししている。インターネット広告市場の成長領域はスマートフォン向けへシフトし、リアルの販促・広告市場に手を広げる必要がある。パソコン向けのインターネット広告市場は2014年に飽和し、その後ゆるやかに下降する。一方、スマートフォン向けのインターネット広告は、リアルの消費に関連する広告を取り込んで成長する。ターゲティング広告には限界があり、単なる「広告」から「経験」へ変化させることが重要となる。事例としてOfflinetoOnlineAmazonのスマートフォンアプリを見てみよう。手元の商品のバーコードを読むと、Amazonでの販売価格、在庫が分かる。商品の確認は実店舗を見に行き、購入はネットで行なう。便利だが、実店舗はたまったものではない。AppleStoreではクレジットカードを出さずに、ネットのID・パスワードを入れると決済される。店員に会わなくても一人で買い物をして商品を持って帰れ。スマートフォンに取り付けられるカード端末が開発され専用機が不要だ。韓国の大手スーパーマーケットでは、地下鉄の駅の壁面に商品カタログのポスターを掲示、お客は2次元バーコードを読み取って注文ができ、「商品選択・注文」と「決済」「モノの受け渡し」が完全に分離されている。2ITが印刷産業に与えるインパクトICT市場の成熟化が進む中、事業モデルの転換が起きている!・デバイスは、「多様な専用端末の併存」から「スマートデバイス+アプリへの集約」へ・ネットワークは、「固定インフラと無線インフラの対立」から「無線インフラをサポートする固定インフラ」へ・プラットフォームは、「ネットのみ・リアルのみ(ビジネスの分離)」から「ネットとリアルのビジネス融合」へ・コンテンツ配信は、「プラットフォーム事業者に依存」から「消費者接点の直接保有」へと「現在主流の事業モデル」から「新たな事業モデル」への転換が起きている。何でもかんでもデータ化が可能になり、処理も高度化、最適化や省力化、あるいは価値向上などの効果を生んでいる。ITによって、いろいろな産業、企業が変わり始めている!