■ページ本文テキスト■

22工業会だより中部フォーム印刷工業会(入野康会長)は、5月27日(月)午後3時より「メルパルクNAGOYA」で、平成25年度定期総会、記念講演、懇親会を開催した。総会に41名、記念講演に72名、懇親会には60名の参加をいただいた。なお、総会の司会を上田康二理事が務めた。冒頭、挨拶に立った入野会長は「平成24年末に、長引くデフレ経済・円高基調、震災後の復旧対応の諸要因もあり、自民党を中心とした政権への交代が行なわれました。安倍政権では、いわゆるアベノミクスと称される経済復興を政権の旗印に掲げ、2%のインフレ目標をはじめとしたデフレ脱却と、持続的な経済成長の実現に向けた政府・日銀の政策連携による施策が推進されています。これを受けて、円安の進行、株価の上昇といった市場経済への反応も現れ、月例経済報告での上方修正など、先に成立した新年度予算の執行も始まりますことから、世界経済におけるマイナス要因を内包するものの、より速やかな実体経済への反映と力強い回復が期待されています。さらに、ここ中部地区においては、地元企業の2014年3月期の業績見通しで、全産業の純利益は前年比12%増になる見通しとの新聞報道もあります。結果として、この回復基調が我々業界のお客様の業績向上に繋がり、国内産業への製品供給に主たる売上を依存する当業界にとっても、その恩恵が享受されることを期待しつつ、お客様のご要望に的確にお応えすることが出来るよう、営業、生産、開発等の体制を維持していかなければなりません。しかし、印刷関連業界とりわけ、当フォーム業界は、印刷業の中でも、いわゆる紙媒体による情報流通の一分野を長きに亘り担ってきましたが、電子機器、媒体、ソフトウェア、アプリケーションの急速な進歩を背景とした情報流通の変化と、それに伴うペーパーレス化は勿論、お客様の販促施策など、我々が対応すべき市場の態様はより変容しながら、加速度的に進んでいるのが現状です。当業界としても、多様化するお客様のご要望に対して、従来の営業方法や製品、生産体制に固執することなく、お客様のご要望の先にある「狙い」を具現化する企画力の強化、生産設備のフレキシブル化、製品に付加する情報の加工等によって、市場の変革を“脅威ではなくチャンス”として捉える発想なくしては、新しい潮流の中で生き残ることは不可能ではないでしょうか。また、このような変革の時代であるからこそ、我々フォーム業界がこれまでに蓄積した製品開発力・生産技術・営業ノウハウによってしか成し得ない「新しい市場」を創造することへの期待が付託されていることの自覚と自信を持って、現状打破の歩みを進めなければなりません。また、先に日本印刷産業連合会として経済産業大臣宛に提出した、「競り下げ方式導入に対する意見書」また「産業競争力会議及び今後の政府施策に対する印刷産業界の要望」のように、適正な利益の確保や健全な発展に向けた積極的な対応のため、会員各社のご賛同とご協力を改めてお願いします。さらに、社会的にもクローズアップされた胆管がん発症への対応など、職場の安全衛生への取り組み、木目細やかな品質管理の継続、環境面での取り組み、巨大地震想定を見据えたBCPの策定など、これからの企業経営における指針としての企業の社会的責任(CSR)を果すための諸施策についても、その重要性を認識しつつ、当会の上部団体である日本フォーム印刷工業連合会や日本印刷産業連合会、また他の印刷業界団体との十分な連携を深めながら、会員各社への情報提供や研修会開催を継続的に推進してまいります。当会も昭和48年の設立以来(名称の変更等も含め)、実質中部フォーム印刷工業会平成25年度定期総会(総会、記念講演、懇親会)を開催