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35withtheEnemy敵を知ること」(日本での公開題名:愛が壊れるとき)であると、著者のウエブ博士はブログで述べている。印刷産業は「未知なる文化を取り入れ、新しい価値に気づけば、その先に新しい市場が生まれると私は思う」。具体的な解決編は後半に話させていただきます。日本の印刷産業の出荷額は2007年に下げ止まったかに見えましたが、2008年から連続して減少が続いています。特に2009年度は前年比−9%と大幅な落ち込みとなり、さらに2010年度も減少しています。2010年度の印刷産業の出荷額は6兆1,761億円で1991年度の最盛期より2兆7,500億円のマイナスで、6兆円割れに近づいています。日本の印刷業界は今、業態変革に取り組んでいますが、常に進歩し続けるコンピュータ産業と歩んできたビジネスフォーム市場は、多くの劇的な変化に遭遇してきております。今は全く目にすることが出来なく、博物館しか見ることのないパンチカード。磁気ストライプ付きの搭乗券、全国のガソリンスタンドで使用されていたPOS伝票。競って裏面にカラーで広告を入れたノーカーボン伝票を使用して来たガソリンスタンド業界も不振が続き、ノーカーボン伝票から単価の低いロール紙に移行し、専門企業であったエーデンは2005年に民事再生法の申請にまで至ってしまいました。全国の高速道路で使用されていた磁気カードも不正カードの続発で廃止に追い込まれてしまい、今はICカードのETCに置き換わっています。「IT技術の進歩「」事務処理の合理化「」顧客サービスの拡充」「セキュリティーへの対応」などの要因から、フォーム印刷業界は常に変革の危機にさらされています。フォーム印刷分野の総市場規模は、10年以上前から現在に至るまで、4,500億円弱の規模を保っています。しかし、フォーム印刷分野の市場の中身は劇的に変化しており、2000年に4,350億円の規模であったビジネスフォーム印刷は2012年には12年前の1/2の規模の2,070億円になり、2000年には僅か780億円であったデータプリントサービスは12年後の2012年には約3倍の2,100億円に伸びています。海外では10年ほど前から、工業用の大判プリンタによって大型の屋外広告を制作するようになっていた。一般的に印刷幅が2.5m(100インチ)〜3.2m以上の機種はスーパーワイドとも呼ばれている。従来の大型広告は屋外広告が主な用途であり、遠距離で見る印刷物なので出力解像度も50dpi程度と低くてもよかった。しかし、近年はバスや電車、さらにはビルへのラッピング広告も登場して大判市場が拡大している。しかし、屋外広告にはさまざまな法令規制があり、掲出できる総面積の限界が見えはじめている。大判出力の次なる市場は屋内用途で、店舗内の装飾や販促印刷物用途への開発がテーマである。すでに、遊戯施設や一般の店舗内での定期的な装飾や、更新が激しい販促物への利用が始まってい図4図5図6図7