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7新年明けましておめでとうございます。旧年中は日本フォーム印刷工業連合会会長・理事・事務局、各地区工業会の会長・会員の皆様には、ご指導とご協力を頂き厚くお礼申しあげます。昨年の当欄で前会長は、中部地区の各企業の業績や経済環境について、憂慮すべきコメントを寄せておられました。しかしながら、政権交代後の所謂アベノミクスと呼ばれる諸施策もあり、新聞報道では平成25年度の中部地区における各企業の決算が、一部では売上高、利益の何れかが過去最高を予測される等、好調な推移となる論調に変わってきています。極めて短期間での大きな経済変動、大胆な金融政策の反動、消費増税後の冷え込み、為替相場等、危惧される要因を内包しているものの、継続的かつ堅実な経済成長への歩みが続くことを願っています。特に、当会の会員地区である愛知・岐阜・三重・静岡の各県における、主要な産業である自動車を中心とした輸出産業の業績が堅持され、新しい航空機産業がその裾野を広げること等により、経済活動・消費活動の拡大が二次、三次産業まで及び、我々業界にとっての需要拡大に繋がることを期待しています。しかしながら、印刷関連業界でのトレンドであるインクジェットプリンタ、3Dプリンタの市場拡大、印刷通販の拡大予測等、従来型の「印刷業」というビジネスモデルの変容は明らかであり、それに対する我々自身の“変革への対応”が求められています。また、“変革への対応”をより強く進めるためには、企業経営としての“基盤の確立”がその両輪として必要不可欠ではないでしょうか。我々が培ってきた「印刷業」という仕事の中で、“変革への対応”とは、決してそのドメインを変えることだけでなく、@新製品(新用途)の開発、A新生産方式の導入、B新市場の創造、C新しい原材料、半製品の獲得、D新しい組織の創造、といった種々の施策を如何に組み合わせ、挑戦していく事で可能となるのではないでしょうか。また、経営としての“基盤の確立”についても、関東で取り組んでおられるISOの認証取得の取り組みをきっかけとした社内体制の構築、マネジメントシステムの展開により基盤の整備・確立と継続的な改善は可能であるものと思われます。当会の会員に対しても、理事会での議論を深めつつ“基盤の確立”と“変革への対応”をキーワードに、日本フォーム印刷工業連合会や他の工業会との交流やご協力を頂きながら、会員への情報提供や研修会の開催を図ってまいります。最後に、新しい年が我々業界にとって変革と希望の年となるよう祈念し、ご挨拶とします。中部フォーム印刷工業会会長入野康基盤の確立と変革への対応