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22工業会だより関東フォーム印刷工業会(瀬戸良教会長)は12月6日、神奈川県横須賀市で平成25年度年末懇談会を開催した。今回は自衛艦隊司令部・護衛艦隊司令部・潜水艦隊司令部などが所在し、海上自衛隊の中枢的な基地である横須賀基地を、NPO法人「横須賀サイトシーイング」の協力をいただき見学した。また、海上からアメリカ海軍第7艦隊のイージス艦や、前日に寄港した原子力空母のジョージ・ワシントン等を見ることができ、夜は講演会と懇談会を通じて参加者はさらなる交友と見聞を深めた。講演会・懇談会はメルキュールホテル横須賀で行われた。講演会に先立ち瀬戸会長は、「今日は非常に貴重な体験・見学をさせていただき感謝する。勉強会のテーマは『サーバント・リーダージップ』について。皆さんとともに、新しい知恵を学びたい」と挨拶された。講演会は広崎仁一氏(ヒューサーブ代表・NPO法人日本サーバント・リーダーシップ協会理事)を講師に招いてすすめられた。サーバント・リーダーシップとは、ロバート・K・グリーンリーフ氏が提唱した「リーダーである人は、まず相手に奉仕し、その後相手を導くものである」というリーダーシップ実践哲学論である。同氏の著作、『サーバント・リーダーシップ』は1977年に米国で初版が刊行されて以来、世界中の経営者・研究者・ビジネススクール・政府に絶大な影響を及ぼした。ただ、サーバント・リーダーシップの考え方は昔から存在していた。聖書や仏教、論語などにも「立場が上の者は謙虚であり、下の者にも奉仕すべき」「己は落ち着いて(捨てて)、人の幸福を望みなさい」といった記述がある。しかし、この考え方が近年ではメディアにも取り上げられるようになり、静かな注目を集めているのも事実である。その理由を広崎氏は次のように分析した。「昔は経営者が上から一方的に(正解を)指示し、商品を作ればとにかく売れる時代だった。しかし、世の中の環境は変化した。従来のマネジメントスタイルでは限界が見え、今は上にいる人物でも答えがわからない時代になった」では、社会が成熟した現代において、答はどこにあるのか。それは「顧客=マーケットに接している、第一線の社員が最も正解のヒントを知ることができる」と広崎氏は言う。よって、指示命令・上意下達で人を動かすのではなく、メンバーの自律性とモチベーションを引き出し、メンバーとの協力・連携を図ることが求められる。リーダー(経営者)が主役になるのではなく、メンバーを主役として、リーダーはサーバント・リーダーになり奉仕する必要がでてきた。「経営者を一番上に据えたピラミッド型ではなく、経営者が一番下に立ち、皆を支える逆ピラミッド型の組織ともいえる。@サーバント・リーダーシップを持った経営者が下から支えることで、A従業員満足を実現し、B顧客満足も実現する、C関東フォーム印刷工業会年末懇談会・講演会を開催講演会の風景海上自衛隊基地見学