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23それが最終的には会社満足へとつながるだろう」(広崎氏)コンサルティング会社のヘイグループが毎年行う「世界賞賛企業調査」の上位にも、サーバント・リーダーシップを実践する経営者企業が急浮上している。第5位のスターバックス、ハワード・ビーハー元社長もその一人。彼は「各々がサーバント・リーダーとして、一人ひとりを尊重し大切にする。それが最も社員の力を引き出すことになり、スターバックス成長の鍵となった」と述べている。第7位のサウスウエスト航空は乗客数においてアメリカ最大の航空会社。同社は働きがいのある会社ランキング1位で、さらに顧客苦情数でも最低を記録している。「リーダーは部下のために一生懸命働くサーバントであるべき」と語るハーブ・ケレハー3代目CEOは、まずは部下である社員の満足を最優先する「顧客第2主義」を実践することから顧客満足を実現し、40年間の黒字を継続するまでに至っている。サーバント・リーダーシップは企業だけでなく、トップダウン、コマンド&コントロールが代表的な組織、アメリカ空軍でも使われているという。広崎氏は「戦場の兵士は上官に命を預けなければならない。しかし、上官が部下の人間性を無視して酷く扱えば部下に憎まれ、戦場で後ろから撃たれる危険性すらある。互いに命がかかっているため、両者の信頼関係構築は必須で、平時から上官はサーバント・リーダーシップであらねばならぬ、という文化を醸成している」と解説した。サーバント・リーダーシップの根源には何よりも「人を人として扱うこと」にある。個人を尊重し、その人自身が持つ力を引き出し成長へ導く。経営者とは「役に立ちたいと願う気持ち」が大事だと思われていたが、リーダーとしての究極的な貢献は「自身のまわりの人々を人間的に成長させること」だという(ピーター・センゲマサチューセッツ大学上級教授)。広崎氏は「『この人にならついて行きたい』と思わせる、人間的魅力を持つサーバント・ハートを持った変革リーダーが今は求められている。今、皆さんがしたいことは何か。そして、その目標に向けて踏み出すための第一歩は何か。今回の講演会を通して、今一度考えていただければと思う」と呼びかけた。懇談会は宮腰巖特別会員の乾杯の発声で開始した。講師の広崎氏も同席し、参加者はさらに有益な情報を得るとともに、さまざまな話に花を咲かせた。中部フォーム印刷工業会した後、「長い歴史を持つ印刷産業が極めて短期間で直面することとなった、ソフト、ハード両面での急速な発達とともに進展した電子メディア等による、“情報流通の新しい潮流”がもたらす“印刷市場への影響”をどう見るのか?それに対してどう対応して行くのか?は、我々印刷業界、関連業界にとってのまさに“目の前の最大の課題”である」との認識を表したうえで、「“情報流通”“印刷”“ソリューション”の融合という側面では、先進の市場を持つ米国での実態の解説と分析、その傾向や潮流を読み解いていただくことにより、長年のご研究成果を踏まえた、“我々が進むべき道”に対中部フォーム印刷工業会(入野康会長)は、11月12日午後3時よりウインクあいち(名古屋駅前)で、平成25年度会員研修会として、タイポロジの竹原悟氏(千葉大学工学部短期大学部助教授、日本印刷技術協会常務理事・相談役、全日本印刷工業組合連合会特別顧問などを歴任)を迎え、『最新の米国印刷事情から見える日本の印刷業界の未来』と題した研修会を開催しました。参加者は正会員、特別会員等より44名が参加され、研修会の司会・進行は西田理事((株)イセトー名古屋支店長)が務めました。入野会長は挨拶の中で、参加者に感謝の意を表平成25年度会員研修会を開催