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26「意思決定の前に知っておくべきビジネス・トレンド」「意思決定の前に、知っておくべきビジネス・トレンド」とは?それは、印刷企業のビジネス特性によって変わる複雑な問題である。ちょっと考えてみただけで、いくつかの要因を挙げることができる。顧客、印刷方式、市場セグメント、製品、そして提供するサービス等だ。しかし、印刷企業の特性に関わらず、幾つかの重要なトレンドがある。この問題について、RonnieH.Davis博士とEdGleeson氏は、“PRINT13”(9月8日〜12日までMcCormickPlaceで開催)セミナーで講演を行った。重要なビジネスの意思決定主要なビジネスの「意思決定」と「考慮すべき事項」について次のように語っている。@資本の投資は、いつ、設備やソフトウエアやシステムをいくらで購入するのか、資金は十分なのか?A新入社員の採用は、時期はいつか?その人材にはどんな技能が必要なのか?B従業員の配置転換は、人員の配置を止めて設備に置き換えるべきなのか?従業員を再教育をすべきなのか?作業自体を止めるべきなのか?C新市場への参入は、思い切って参入する「時期」なのか?新しい「地域」なのか?新しい「製品とサービス」なのか?D現在の市場からの撤退は、決断する「時」なのか?E価格(料金)設定の変更は、価格(料金)を大幅に「上げる/下げる」ことは、正しいビジネス判断なのか?F従業員の教育・研修構想は、教育・研修計画を始める「時」なのか?どんなタイプの教育国際委員会■北米印刷事情PIAレポート研修をすべきなのか?G資本の変更は、投資参加者の加入・撤退を行う「時」なのか?意思決定の環境意思決定は「6つの大きな圧力」の影響を受けた環境の中で決定がなされる。ハーバード大学のMichalPorter氏によって提唱された「5大圧力」に、PIA(RonnieH.Davis博士)は6番目の「圧力」を付け加えた。これらの「圧力」は、以下のように要約することができる。最重要な『第1の圧力』は、印刷産業内の数千の「同業者間での競争」である。印刷市場での競争は複雑で様々な副次的(機能)区分、あるいは印刷製品とニッチサービスの中で発生している。『第2の圧力』は、垂直統合的な構造での「印刷企業とサプライヤー」間でのダイナミックな競争である。印刷企業の売上高はサプライヤーの売上よりも小さいため、サプライヤーは相対的に市場の支配力を持っている。さらに、この市場はサプライヤーと印刷企業にとって潜在的な競争エリアでもある。印刷企業が上流垂直統合(verticallyintegrateforward)を選択すれば、サプライヤーと直接的に競争することになる。しかし、下流垂直統合(verticallyintegratedbackward)を選択した時には、サプライヤーと競争する可能性はほとんどない。印刷企業が直面する『第3の圧力』は「取引先の顧客」だ。印刷市場は数十年も印刷企業にとって競争の激しい活躍の場であった。しかし、進化したデジタル技術は顧客の社内印刷を可能にした。このため印刷企業は付帯サービス、そしてCommunicationSolutionProviderの役目を提供することで対応を図ってきた。『第4の圧力』は「海外からの競争圧力」だ。印刷産業は一般的にグローバルな産業とはならなかったが今は違う。