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28デジタル印刷機メーカーとオフセット印刷機メーカーの提携を全て追いかけるには、ちゃんとスコアカードに書き留めないといけないようだ。最新のニュースは「富士フィルム鰍ニハイデルベルグ社がインクジェット印刷機を共同開発する」と発表(2013年11月5日)したものだ。ハイデルベルグ社のCEOGeroldLinzbach氏は「富士フィルム(株)のインクジェット技術によって、デジタルプリントでの経験を積むことができ、高いパフォーマンスが要求される分野に迅速に参入できる。成長するデジタル印刷のアプリケーションで、世界的なプレーヤーになるのが目的だ。富士フィルム(株)との提携によって、より早く効率よく顧客のニーズに応えることが可能となった。ハイデルベルグ社は3年以内に200ミリオンユーロ(300億円)以上のデジタル印刷機ビジネスの売上が見込まれる」と話している。富士フィルム(株)の古森会長は「ハイデルベルグ社の持つ印刷業界のグローバル市場で、富士フィルム(株)の商品は新しい顧客に導入され、かれらの能力をさらに引き出す。ハイデルベルグ社が持つ製造のノウハウにより、富士フィルム(株)はデジタル印刷機に新たな道を拓く■デーブ・エラードソン氏(PODiGeneralManager)の特別寄稿技術が生まれ、イノベーションを引き起こす。富士フィルム(株)の先進のインクジェット技術、例えばJetPres720の活用など、新たな可能性を得た」と語っている。この発表は、Landa社が新製品の搬送部の製造パートナーとして(株)小森コーポレーションを選択したという発表(2013年11月1日)の直後に行われた。“DRUPA2012”においては、3社がLanda社とその技術で印刷機を製造、販売すると発表されている。それは(株)小森コーポレーション、ハイデルベルグ社、マンローランド社であった。“DRUPA2012”の直前にハイデルベルグ社は、リコー(株)とのパートナーシップを発表し、リコーのデジタル機C901をLinoprintC910としてOEM販売を発表した。ハイデルベルグ社はその前にLinoprint社を買収し、ラベルのインクジェット技術を入手した。一方、マンローランド社とOce社(キヤノン(株))は、大量のパッケージ用(foldingcarton)のデジタル印刷機でパートナーシップを組んでいる。(株)小森コーポレーションとコニカミノルタいる。上位企業も「価格・料金」で競争しているが、価格設定力を持ち高い価格・料金を顧客に提示している。PIAでは、「売上の1%増」、「コストの1%減」、「価格・料金の1%増」を変化させ、利益への貢献度を調べたが、「価格・料金の1%増」が他の増減よりも3倍以上の効果があることを検証している。この「価格設定力」の強化戦術は下記の要素が必要である。・競合を減らし、価格・料金設定力を有利にする特化を推進すること。・顧客ニーズについて、深く、詳細な知識を持つこと。・特化の範囲内で、付加価値サービスを多様化すること。・企業のブランド力を強化すること。・高値受注に対する報奨制度を設定すること。・価格・料金設定は、需要や価値による要素を大きくし、製造コストに関する要素を小さくすること。学習組織であれ!上位企業が一般企業よりも多く支出している唯一の項目は「教育・研修費」である。上位企業は、生産部門、技術部門、管理部門、営業部門、そして、経営管理部門をはじめ、全部門の全従業員に対して常に教育・研修の機会を提供している。