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25印刷様式別売上の分類印刷様式について、最近のPIA印刷市場調査の結果を振り返ってみると、様式別の売上成長性は多様性を示しています。トナーによるデジタル印刷と、インクジェットによるデジタル印刷、さらに、付帯サービスの売上は、産業の成長を押し上げる部分です。「寄与度」を推定する作業では、それぞれのサービスを提供していない各社のデータは、集計に加えていません。しかしながら、産業の成長が「上向き」なのか「下向き」なのかという状況をビジュアル化するには役立ちます。全体として印刷産業の成長に対する寄与度(貢献度)は、デジタル印刷と付帯サービスで+1.94%。その一方で一般印刷は−2.24%となりました。(図1)印刷物の機能別分類PIAは印刷物の機能分類をInform/communicate:情報伝達用印刷、Market/promote:市場販促用印刷、Productlogistics:物流用印刷の3つに分類し、売上傾向を調べました。「情報伝達用印刷」は、Web配信にシフトし、減少傾向にあります。「市場販促用印刷」は、僅かながらも成長しています。なぜなら印刷物は実績のある販促ツールだからです。「物流用印刷」は「経済」と密接に関連しており、実質的にWeb配信との競争と直面していません。これからの2年間にわたって物流用印刷は相対的に最も高い成長を示し、2014年と2015年の実質GDPの成長性、2.0〜3.2%と一致すると予想されます。ついで成長性が高いと思われるのは、市場販促用印刷の市場です。2014年は国政選挙に牽引されて1.0〜2.0%の成長し、2015年には約1%に減少するでしょう。情報伝達用印刷は毎年2.0〜3.0%減少し続けるでしょう。収益性は停滞期の予測印刷産業の財務指標を、税引前の売上利益率とするなら、2010年の景気後退期の−1.4%という低水準以来、着実に改善しています。PIAは現在の表1印刷業の経済実績(予測)2014-2015上から、「印刷産業」、「印刷関連メディア業」、「全印刷産業=印刷産業+印刷関連メディア業」図1印刷様式別売上高構成比、成長性、寄与度付帯付加価値サービス12%7.1%0.85%デジタル(インクジェット+ワイドフォーマット)4%13.6%0.54%デジタル(トナー)14%3.9%0.55%一般印刷70%3.2%−2.24%印刷様式売上高構成比成長性寄与度