■ページ本文テキスト■

17技術セミナー「電子メディアの活用を見る」を開催6月6日午後1時30分から約3時間、約130名の方々が参加されて、日本印刷会館大会議室で技術セミナー「電子メディアの活用を見る」を開催した。このセミナーは、印刷業界の今後のビジネスに欠かせない「電子メディアとの融合と活用」について、最新の電子メディア活用事例を通して考えることが目的で、それぞれの分野で先進的な取り組みや分析を実践している三人の講師を招いて、講演を行なった。講演に先立ち、前年度技術委員長を務めていただいた林陽一氏は、「情報媒体の電子化が進んでも、紙媒体が全くなくなってしまうことはない。しかし、ペーパーレス化は着実に進んでいる。今後、われわれ印刷業界は、電子媒体を含めて、情報の伝達手段をユーザーに対して、トータル的に提案するサービスを構築していかねばならない。これを実現するためのヒントを、今回のセミナーで何か一つでも得ていただきたい」と挨拶した。各講師による講演のポイントは、現在大学において、学生証を従来のICカードから電子棚札に代えて、その効果を検証している。両者の最大の違いは、ICカードはタッチ動作が必要なのに対して、電子棚札はハンズフリーで使える点にある。また電子棚札は画面に文字や画像を表示できるので、情報伝達のツールとしても利用できる。実際の授業の現場では、電子棚札が発信するデータから、教員が学生の出欠をタブレット端末で確認し、教室の座席位置を学生の持つ電子棚札に送信している。この技術は教育関係のみでなく、社員証やイベントの来場者管理等、多くの分野に利用できる要素を残している。デジタルペーパーの特徴は、紙と同様の視認性があること、A4サイズ相当の大きさながら薄くて軽いこと、直観的な手書きが可能なことが挙げられる。企業においては、デジタルペーパーを導入することで、今まで紙で配布されていた資料を電子化して、デジタルペーパーに送信することで、ペーパーレス会議が行える。紙に近い感覚でメモを書き込めるので、事後の有効活用も可能になる。教育ITソリューションの視点から、学校の授業でトピックス中村栄治教授塩浦邦浩氏電子棚札が拓く新しい世界“授業運営からセキュリティ管理まで”愛知工業大学情報学部教授中村栄治氏デジタルペーパー開発の狙いと今後の期待ソニー(株)デバイスソリューション事業本部DPS事業室統括部長塩浦邦浩氏