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30を受けることができます。貴方の仕事は従業員が「何をしたのか」、そして「何が問題なのか」を探し出すことです。第一線の作業者は職務の専門家です。そこで、貴方が観察したことについて尋ねてください。優れた自由形式の質問で、次のような質問をしてください。@ここで何が起きたのですか?Aこの仕事は、どういう方法で、やりました(施工しました)か?Bこの作業にはどのような作業標準がありますか?その作業標準には、作業の内容、順序、タイミングと、その結果について、どのように記述されていますか?Cあなたは、この作業が正確に行なわれたことを、どういう方法で知りますか?D作業標準に対する履行(順守)状況はどうですか?E作業した結果、欠陥が「あった」か「なかった」かを、どういう方法で知りますか?Fあなたは次の作業工程の作業員とどんな話し合いをしますか?Gあなたは、問題に遭遇したとき、どうしますか?H「物事」が「良くなる」あるいは「悪くなる」ことを、どういう方法で知りますか?I現状を改善するために「何」を「どう」しますか?Jなぜ、これが問題なのですか?Kどんな障害が改善への取組みを阻止しているのですか?Lこれはどんな影響を与えますか?M自由形式の質問で「なぜ?」と尋ねるのがベストだと思います。例えば「物事を、なぜこの方法でやったのですか?」、あるいは「なぜこの問題が発生したと思いますか?」と尋ねるのです。「なぜ?」という質問を繰り返すことで、原因と現象の根源に近づくことを助けます。また、あなたは作業者に対して数百の質問をすることができます。そして「Gembaを歩く」時、行われている作業のタイプによって適切な質問が決定されるでしょう。しかし共通する質問事項がいくつかあります。@顧客価値を創りこむ方法を決めてあるか、否か。Aプロセスが、顧客に十分なサービスを提供しているか、否か。B仕事場の組織を「5S」で審査しているか、否か。Cムダ(8つのムダ)を探すための作業をしているか、否か。D問題点を探すための作業をしているか、否か。あなたはGembaを歩く前に、その目的を明確にし、十分な理解を得ておくことが重要です。これは混乱を防ぐのに有効ですし、皆が同じ視点で物事を観察することができるようになり、参加している全員の期待をはっきりとさせることができます。[ガイドライン3]敬意をもって従業員と接すること(TreatPeoplewithRespect)Gembaに行くときには、付加価値を付ける作業をしている全ての作業者に、敬意を払うことは、必須のことです。作業者に敬意を示す最も優れた方法は、精神を集中し、自由形式の質問への回答を注意深く聞き、ノートを取り、回答を要約して復唱し、アイ・コンタクトすることです。こうしたすべての行動や態度は、あなたが熱心であることを作業者に示しています。さらに、Gembaを歩いている間は、「判断」を決めつけないでください。なぜなら回答が防御的になるからです。応答中に傍の作業者が口を鋏むことがあれば、遮ってください。工程の改善は、付加価値を生まない作業を排