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31ですから、私どもは、ブランドマネージメントにかなり注力しています。お客様が、消費者について十分に理解し、はじめから終わりまで繋がるように、お手伝いをしております。ブランドが言わんとしていることが、ちゃんと消費者に伝わり、適切な体験を提供しているかが、本当に重要になっていると思います。印刷の中で最も変革をもたらす技術今後、インクジェット印刷は最も重要な技術になっていくでしょう。私どもが、マルチチャネルについてマーケターと話すと、必ず持ち上がるのがデータベースマーケティングだからです。彼らがよく口にする言葉は、投資に対する見返りです。同じ属性のセグメントを持った顧客が広告に反応したか、顧客がどういった行動をとったのか、モバイルを持って何処に行ったのか、印刷に起因したレスポンスなのか、モバイルを見たから店舗に行ったのか、来店の際に何が起きたのか、ところで、何を買ったのか、買い物の結果は、そして、次回はどのような表示をしたら良いのか、などなど話が尽きません。今や、データが全てとなってきています。「ビッグデータ」という言葉は耳にタコができるくらいよく聞きますが、私どもにとって特に新しいものではありません。出版やカタログなどでは、ビッグデータを長年扱ってきました。同じカタログを何百万人に送るのではなく、何百万通りのメッセージをインクジェット印刷機で刷分け、それぞれを絞られたターゲットの個人宛に送っています。私どもでは、従来の効率のよい印刷基盤の上に、部分的にフルカラーのインクジェットを組み合わせて、印刷することができるまでになりました。データ処理をしながら、必要かつ重要な場所に、それぞれ異なった画像をフルカラーのインクジェットで重ねて印刷することが可能となっています。昨今、顧客体験が重要であると話題になっていますが、このようなことは何千年前からあります。古代ギリシャの消費者がサンダルをお店で見て買ったとしましょう。次回そのお店を訪問する際、お店の人は、消費者を覚えていて、「ところで、お勧めの別の品があるんですよ」といった具合に対話が進められたものです。マスマーケティングの時代になり、そのような慣わしはなくなってしまいました。大量に印刷された同じ内容のシアーズのカタログを大衆に送るようになったのです。その後、データベースといった技術が登場し、メールリストの中の特定のグループの人たちと対話をすることができるようになりました。そして、今日では、そのグループ内の個人と対話することができるようになったのです。印刷を双方向(インタラクティブ)にするモバイルは大きなビジネスチャンスとなるでしょう。印刷と組み合わせれば、消費者をモノからネットへ誘導することができるからです。昨日、私は画像認識機能を搭載するAmazonのスマートホンを見る機会がありました。このスマートホンは、モノを認識することができるのです。例えば、私がカフェで、あるマグカップが気にいったとしましょう。それがAmazonで販売されていれば、カメラでそれを画像認識し、ネットで購入することができるのです。実際には、そこまでいっていないと思いますが、そのようにできようになると彼らは言うのです。私どもはお客様のコンテンツ全てを持っていますので、どのページをもプログラムすることができます。10年前に印刷したものであっても、直ぐに双方向性の機能を持たせることができ、スマートホンで画像を認識させ、ARや動画を起動させることができるのです。それだけではありません。印刷物を双方向に対応させると、全てが測定可能となるのです。双方向性を持たせた印刷では、全国のどの場所に誰が立っていたか、いつモバイル電話を使って雑誌の10ページ目をスキャンしたか、そのモバイルが何回戻ってきて雑誌と対話したか、などを特定することができます。彼らにメッセー