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32ジを送って、今立っている場所から最寄りの店舗に誘導することができるのです。モバイルはパーソナル化をどう変えていくかモバイルの影響力はあまりにも強力で、印刷された広告媒体そのものを可変させなくてもすむようになるかも知れません。そうは言っても、私たちは広告主であるお客様に、印刷をモバイルにつなげることにより生まれる、広告媒体上の双方向性機能をアドバイスしなければなりません。これは、印刷とモバイル間を双方向にするだけではなく、全てのモノを双方向にしていくことを意味します。消費者にとって、双方向性は、日常的なものになっていくでしょう。そうすると、広告主は、意図的にそれが双方向性を持つと教えなくてもよくなります。近い将来、消費者は特に意識せずに当たり前なものとして捉えるようになるからです。なぜ近い将来なのかと言いますと、私どもは既にそれをお客様に提供しはじめているからです。技術がもっと進展していけば、印刷媒体そのものをパーソナル化や、可変させなくても済むようになります。その一方、消費者がその広告をモバイルで見たくなるよう、強い訴求力を広告媒体にもたらせないといけません。ここにこそ、印刷媒体がパーソナル化するという領域を飛び越えて、今後、大きなビジネスチャンスがあると思うのです。印刷を推し進める印刷会社はもっと積極的であるべきだと思います。出版関係だけではなく、マーケッティングの世界でも、それが大きな課題と言えましょう。会社をスピーディに変革させ、オムニチャネルについて包括的に語れるようになり、実行に移せるようにならなくてはなりません。広告代理店の方と会って話すと、技術の進展の影響を受けて、如何に印刷が大きく変ったかについて、知らなすぎて衝撃を覚えます。彼らが、マーケティングについて語る時は、如何にモバイルを使ってデジタルで広告するかが中心となります。では、印刷を使って何をやっているかと聞くと、はっきりとした答えが戻ってきません。印刷をデジタルやスマートホンなどと組み合わせると全体のレスポンス率が上がるといった印刷の威力を彼らは知らないのです。私どもは、バイヤー達へもっと積極的に印刷をアピールしないといけません。彼らは、新しい技術の波に乗っていますが、私が第一次IT革命について話している時に、私の父(Quad社の創業者)が言った事を忘れません。父は「多くの家庭で、VHSビデオプレイヤの表示が、12:00、12:00、12:00を点滅したままになっている。誰も技術を目いっぱい使うためだけに、時間を費やしたくないんだよ」と語っていました。確かに、スマートホンは人々に大きな変革をもたらしました。しかし、だんだんとその新鮮味は薄れていくでしょう。そうなると、モバイル上で消費者を呼び込むためには、何か違ったことをして、巧みに工夫を凝らさないといけなくなります。今、それに気づいている人はほとんどいません。皆、デジタルについて語りますが、そこには印刷の姿がありません。こういった、デジタルだけという話の先には、いずれ行き詰まりが来ると思います。もっと、印刷の威力を促進するよう私どもは努力しないといけないのです。ビジネスが生き残るには時代の変化のスピードが速くなると、自分自身が、自分の運命を決めていかないといけません。周りを見渡して熟慮してから動くのでは遅すぎます。それだと、周りの変化にやられてしまいます。業界に関係なく、最近の時代の企業経営は本当に難しい。全てが壊されていきます。ビジネスは、迅速に動かないといけないのですが、それを可能とする十分な資金を持ち合わせていなくてはなりません。嵐の中を切り抜け、持ちこたえられる強力な財務体質を持って、その嵐を