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16すが、それだけではプロダクトアウトになってしまいがちです。今回の視察では、デジタルプレスによってお客様にどのようなサービスを提供できるのかのヒントになるものが多く、どの方向に向かっているのか垣間見ることが出来ました。また後半、オランダでは弊社と同業のRotaform社の業務、保有設備を見学することが出来ました。日本国内では、同業者の業務、設備を見学する機会は皆無かと思います。ましてや、情報処理の業務については、自社でもセキュリティーの関係で入場規制があるのが一般的状況かと思います。そんな中、海外という環境ゆえに、設備等の視察が出来たのは大変貴重な経験になりました。さて、本視察の2大イベントは、上述2点ですが、その他にも特筆すべき事があります。それは、国内ではいわゆる『競合』となる同業者の方々と、本ツアーを通して出会えた事です。海外Topics多くの経験を積んだ視察ツアー光ビジネスフォーム株式会社矢田部昌平出発当日から航空会社の事情で、ルツェルンのホテル到着が23:30(現地時間)の5時間遅れとなる波乱でスタートしたこのツアーも、結果的には有意義なものであったと今更ながら実感しています。ツアー参加の皆様には大変お世話になったことや、楽しいひと時を過ごせたことに改めて感謝いたします。ツアーの目玉である“Innovationdays2015”の視察は、メッセルツェルンにてHunkeler社の主催で4日間にわたり開催された内、、2日間で加工機をメインに多くのデモ等を見学することができた。全体的に多色(6色)デジタル印字に、あらゆる加工を施すというマルチタイプのものが目立っていた。なかでも印字後のロール紙に、レーザー光線で自由にミシンや型焼き抜き加工をしてカット紙に仕上げる、Hunkeler社laserHL6が記憶に新しい。また、完成時の姿が表紙付小冊子として仕上がる加工機類にも興味をそそられた。次の視察先のアムステルダム郊外にあるRotaform社で、社員100名、年商約30億円(2,000万?)ほどの出力、発送を主な生業としている会社で、弊社と相通じるところも多い。倉庫には、既にプレ印刷を施してあるロール紙が山積みされていた。プレ印刷の上に可変データを出力、折り、封入封緘作業と進み、郵便仕分けまでの流れを見られたことは大いに参考になった。郵便会社は2社(SanddとPostnl)で、週2回ほどの集荷で、細かな区分けや手封入といったマンパワーを要する作業は頻度が少ないようで、弊社との大きな温度差を感じた。オランダの市場は、出力業務と商業印刷の境目がなくなってきていて、今後はインクジェット方式のバリアブル出力から小冊子に仕上げ、配送するタイプの商品が増えると予測していて、既に導入済みのオセColorstream3500(インクジェット6色印字)と、小冊子仕上げの加工を施す業務が始まっていた。で行動を共にすることで生まれる親近感は、他では経験出来ません。ツアー団長の日本印刷技術協会の相馬様も、業界関係者の連携を今後に生かしていって下さいと発言されていました。今回のツアーをそのきっかけにしてゆきたいと考えております。今後も別の企画が提案されると思います。ぜひ、若い方々に参加してもらい、経験を通して、人間的成長につなげ、業界を盛り上げていって欲しいと思います。欧州印刷事情視察団結式HunkelerHL6