■ページ本文テキスト■

INFORMATION28はじめに変化は必ず起こる。だから、永遠と同じように会社を経営することはありえない。印刷ビジネスに息吹をもたらすには、いまグラフィックコミュニケーションの市場で起きている変化を反映した戦略をとらないといけないだろう。賢い一部の印刷企業はその変化にしっかりと対応している。除々に変化する業者もいれば、ブランドを一新する企業もいて、その戦略はさまざまだ。ビジネスを変革するための戦略この数週間、私は変革を志すいくつかの印刷企業と話してきた。私たち業界の仲間は、まさに変革の道中にいる。彼らが持つアイディアや戦略を以下の通りまとめてみた。変革の準備は、まずトップから事業を再構築するには、発想の転換が必要。過去の固定観念を捨て去ることだ。成功するための要因が変わってしまっているため、これまでの成功体験を考え直さないといけない。ニュージャージー州のOCGマーケティングソリューション社は、1966年にフルフィルメントサービスを提供する会社としてスタートした。その後、すぐ使えるマーケティングサービスプロバイダーへと進化していったのである。同社は、データを中核とした、フルフィルメントやマーケティングプログラムを提供することで、マーケットリーダーとしての地位を築きあげた。そして、業界の水準を超えたサービスを安定的に提供することによって、高い成長を維持している。「私たちは変革以外の道はないと割り切りました」と語るのは、マーケティング兼事業開発担当ディレクターのBobRose氏。「選択した道は、適切な人に的確なマーケッティングを提供する関係性を持ったマーケティングビジネスでした。簡単に言えば、パーソナル化されたマーケティングコミュニケーションですね。私たちは、ウェブやモバイルアプリケーション、ソーシャルメディアマーケティング、可変コンテンツマーケティングプログラム、データ管理、データ加工、高度なサンプリングやクロスメディアマーケティングなどを提供しているのです」と話している。事業戦略を定めるビジネスを変革するには、まず自社の強みと弱みの棚卸しをしなくてはならない。その上で、自分の姿をどのように変えたいかを明確に見定め、解決しようとしている様々な課題をはっきりとさせないといけないだろう。ScottMallen氏は、1995年にProntoPrinter社という苦戦していたクイック印刷フランチャイズを買収した。その際、社名をSpectrumPrinting&Graphics社に変更。提供する事業内容を棚卸したうえで、会社の位置付けの見直しを行った。「最初の一歩として、デザイン、印刷、メーリングをワンストップショップで提供する会社を目指しました」とMallen氏は語る。「2007年にiGenとXMPieを導入し、オンラインチャネル、PURL、ホームページ、メールマーケティングなど新事業に進出し、2009年になると、大学勧誘に特化するようになり、高等教育機関への勧誘業務に、常に革新的なものを提供する会社として認知されるようになりました。今日、全米の大学に画期的なソフトやマーケティングソリューションを提供しています。戦略的な高等教育機関への勧誘プロセスと、最先端なCRMプラットフォームを併せ、先進的な勧誘プログラムを作成するもので、この分野ではマーケットをリードしていると自負しています。日々拡大していく混沌としたメディアチャネルの中、学生が何処にいようと、タイムリーに、意味のあるコミュニケーションを提供できるよう大学を指南しています。弊社の戦略は時間の経過とともに進化していったのですが、どの方向へ向かうべきかについては、最初にはっきりと定めていました」と話しています。耳を傾けよ!会社、製品、サービス、ブランドについて、お客様、従業員、ビジネスパートナー、業界の専門家に意見を求めよう。彼らのニーズは何か?自社についてどう見ているのか?顧客化満足についてお客様はどう考えているのか?を明らにするために、定量的、定性的な調査を行い、答えを導いて下さい。ビジネスを変革することは旅路であって目標ではないインフォトレンズグループディレクターバーブ・ペロー(BarbPellow)氏