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INFORMATION32去年、私は2020年に印刷会社が繁栄するにはどのように変革すべきかについて講演の依頼を受けた。その内容について色々と考え、調査したすえ、印刷会社が変革するための3つのキーワードに辿りついたのである。それは、多角化、オンライン、データ主導だ。この記事は3部から構成されている。第一部は、多角化について触れていきたい。今日、コミュニケーションメディアとしての印刷は、強力なデジタルメディアとの戦いを強いられている。インターネットが登場する前のように、印刷は独占的なプレイヤには二度となることはできないだろう。新しい市場で生き残るには製品とサービスの多角化が必要だ。多角化はいろいろな意味を持つ。すぐに思いつくのは投資のポートフォリオであろう。株や債権などに分散投資することにより、一部の資産が下落したとしても、ポートフォリオ全体を守ることができる。2020年に繁栄する印刷会社になるためには?インフォトレンズグループディレクターバーブ・ペロー(BarbPellow)氏機向けのデザインを制作するにあたって非常に有用である。さらに、DMの印刷会社であるIWCODirect社は、バリアブルデータとインクジェットプリントについての価値ある情報を公開している。我々はIWCODirectを6月に同社を訪問する予定なので、彼らの産業用インクジェット技術の状況について、より詳しくお知らせする。結論産業用インクジェットがメインストリームとなったのは明白だ。このことは単なるメインストリームではなく、彼らの多くにとって現在でもあり、将来でもある。インタビューした全ての会社にとって、産業用インクジェットこそがビジネスを前進するためのコア技術であった。また、全ての会社は産業用インクジェット機を今後1〜2年の間に増設して、トナーのデジタル機やオフセット印刷機から置き換えようとしている。より重要なことは、彼らは今まで成し遂げたこと、さらに、新しいアプリケーションに取組めること、そして、彼らのビジネスを成長させるため、これらの技術を駆使することに「エキサイトしている」ことである。何か抜け落ちがあるか?何を期待できるか?次回は、我々は何者で、何か抜け落ちてはないか、そしてdrupa2016までの間に産業用インクジェットに何が望めるのか、について考えてみたい。PODiJAPANフィンランドのHansaprint社は、オランダでのベータテストを終えてRICIHVC60000の1号機を発注し、来週から生産を開始する。Hansaprint社のビジネスユニット部長のJukkaSaariluoma氏は、すでに「白紙」からのバリアブル印刷の会社であった同社に、この設備は、さらに新しい能力をもたらすと言う。Hansaprint社は2002年のKodakVersamarkから始まり、徐々に他の設備を増設している。Infoprint5000もその一つであった。今までの仕事は書籍、新聞、雑誌の混合であり、今後はDMとPOSに拡張していく。Hansaprint社にとってVC60000は多種の製品群を柔軟にこなしていくプラットフォームと考えている。集って村を作ろう我々のディスカッションの中で常に繰り返し出されるのは、「これらの新しい投資の回収には、情報の共有が必要性である」というテーマだ。プリプレスがデジタルになった時も、デジタル機が登場した時も、他のあらゆる時期にもこのテーマは共通していた。競合企業間も協力の精神を発揮して、新しい技術の利用者と協力することにより、全ての企業や関係者がWin−Winになれる。最も価値があって可能な方法は、HPが設立した「Jetcomm」のようにベンダーが設立したユーザー会に参加することであろう。そこで、ユーザーは経験を共有することができる。Canonは新しい産業用インクジェット機のユーザー会とフォーラム「thINK」を9月に行うと発表した。さらにCanonはデザイナー向けガイドに「Press・go」というビジネス開発用のポータルを追加した。これは産業用インクジェット