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  「平成24年度第1回記念講演会」講演録(平成24年6月12日開催)
「働く意識の変化」と「活気ある企業風土の作り方」
(1) 
       講師  (株)船井総合研究所 経営コンサルタント 山田 公一 氏
本日は、お集まりいただきましてありがとうございます。  
私は、1964年生まれでございます。ちょうど先週、誕生日を迎えまして48歳になりました。こうやって皆さま方のお顔を拝見すると、私より大先輩がたくさんいらっしゃるので、大先輩を目の前に高い席からお話しさせていただくのは恐縮ですが、とはいえ、1時間半のお時間をいただきましたので一生懸命務めさせていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
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「働く意識の変化」と
「活気ある企業風土の作り方」
きょうは、ここにありますように、「『働く意識の変化』と『活気ある企業風土の作り方』」ということで1時間半のお時間をいただきましてお話しさせていただきたいと思います。
ちなみに、私は船井総合研究所という会社に務めておりますが、船井総合研究所という会社を知っているという方、ちょっと挙手いただいてよろしいでしょうか――ありがとうございます。
 
では、船井幸雄の話を聞いたことがある方はいらっしゃいますか――結構いらっしゃいますね。ありがとうございます。
船井幸雄は、私が勤めている会社を1970年創業しました。私どもの会社の創業者のことを、こういっちゃ何なんですが、非常に変わったおじさんです。しかし 船井幸雄というのは、天才なんですよ。自称「経営の神様」といっているんです。自称ですから聞き流していただいて結構なんですが、天才だなと思うことは一つあります。何かといったら、人を使うのが非常にうまいです。 私が2001年にカネボウを辞めまして、船井総合研究所を受けたときに、「まず親の死に目に会えないと思え」と言われたのです。なぜかといったら、「仕事が入っていたら、親の死に目だろうが、仕事をしろ」と言われました。  
幸いなことに、といっていいのかな、3年前に母が亡くなったのですが、たまたまいい上司と一緒に仕事をしていて、こういう講演会の直前だったのですが、「山田、帰れ」と言っていただいたので死に目に会うことができたのですが、オフィシャルには「親の死に目に会えないと思え」ということです。そんな会社です。
そんな会社ですが、みんな生き生き働いている会社なんです。私もおかげさまをもって11年続いております。こんな人間がお話させていただきます。  
私も、基本的には働くのが嫌いな人間でした。コンサルタントを志した理由は何かというと、楽して儲かりそうな気がしたからです。勉強だけしていれば楽して儲かるかなと思ったのですが、とんでもないです。勉強なんか必要ないです。何が必要かというと、現場で仕事をするだけです。  
こんなふうにして育ってきたのですが、その後一貫して、私は、人事制度の構築、主にキャリアアップ制度であるとか、賃金制度、評価制度、そういった仕組みをつくるという仕事と、もう一つ、教育研修という二つの仕事をしております。  
そういう仕事や人との出会いを通じて気づいたこと、学んだことをきょうお話ししていきたいなと思っております。
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インターナルマーケティング発想
では、さっそく本題に入ってまいりますが、最初のお話はインターナルマーケティングという話です。これは、お聞きになったことがある方いらっしゃるかもしれませんが、もともとは、サービスマーケティング、サービス業のマーケティングの概念で、「インターナルマーケティング」という言葉は、アメリカのAMA(American Marketing Association:アメリカンマーケティング協会)という協会で提唱された概念です。
書いてあるのはこのとおりでして、お伝えしたいのは
何かというと、「時流(働く人の意識の変化)を知り」ということです。
「インターナルマーケティング」には、二つの意味があります。
一つは、自社の社員を「顧客」のように考えるという、従来型のAで書いたところです。そういう発想もありますが、もう一方で「変化に対応する」ということです。
どうでしょうか。皆さん方は、マーケティングに関しては非常に時流を読むということを一生懸命します。ところが、働く人がどう変化しているかというのは意外と見ていない。なぜかといいますと、お客様はお金をくれる対象であって、社員はお金を払う対象であるからです。ここにそもそもの問題があります。
で、こんな話なのです。今、長引く不況で、こういう言い方をすると大変失礼かもしれませんが、皆さまの会社の中でも、残念ながら倒産する会社もあるかもしれません。世の中を見ていますと、倒産は別に驚くことではありません。信じられないですよね。日本航空さんがつぶれて、東京電力さんはちょっと意味が違いますが、船井総合研究所の考え方の中では、「不況が原因で会社はつぶれない」といっています。
「不況で会社はつぶれない」。なぜかというと、経営というのは、そもそも時流に適応するものです。時流というのは、いい時があって、悪い時があって、右にいく時があって、左にいく時があって、いろいろな波があるわけですが、この波に対応すること、これが「経営」だととらえるわけです。そうすると、不況というのも一つの時流です。ですから、時流に適応すること自体が経営だといっているのに、時流でつぶれるというのはあり得ないでしょう、というのが船井総合研究所の考え方です。
ですから、不況が引き金になったということはあるかもしれない。でも、それが原因でつぶれることはないというお話をしています。
同じように、今、人に対していろいろな問題が起きています。これから一つひとつお話をしてまいりますが、でも大事なことは何かというと、人は変わったのです。社員は変わったのです。働く意識が変わったのです。私は、今、大学生になった息子と高校生になった息子がいます。残念ながら、テレビゲームで育つ時代です。ですから、私の価値観とは違います。私のように、旧態依然とした口上を繰り返すおやじは、はっきり言ってがんこおやじで、邪魔な存在というか、うざい存在になってしまっています。これが事実です。この事実は変えられないのです。変えたいとは思いますよ。変えたいと思うけれども、変えられない。
では、こういう時流に対してどうやって最善のパフォーマンスを彼らから引き出すか、ここに頭をシフトしないかぎりは、時流にのまれてしまいます。だって、変わったんですもの。
皆さん方が、テレビゲームを全部廃止して、くだらないテレビ番組を全部廃止して、一昔前のとてもいい成長期を取り戻せるならばいいのですが、現実は取り戻せない。そうすると、どう合わせていくか。合わせながら自分たちの目指すべきことをどうやっていただくかということです。ということを考えていただきたいということです。
そこで話をしていきますが、こんな話です。
インターナルマーケティングというのは、先ほど言いましたが、もともとはサービス業の定義です。そうすると、ここの関係を「マネジメント」と通常は呼びます。では、皆さん方、会社でも人でも何でもいいのですが、一番信用できない人というのは、どんな人でしょうか。これは一般論です。
それは、言っていることとやっていることが違う人です。言っていることとやっていることが違う人は信用できないですね。なぜなら、もっと言うなら、やらないのだったら言わないほうがいいですよね、というくらいです。
つまり、会社とお客様の関係、会社からお客様に出す宣伝やPR、言っていることです。それに対して、社員と顧客の関係、これが「やっていること」です。実際には、皆さんの会社においては、この商品と顧客の間に「商品」という概念が入ります。モノが入ります。でも、モノという単体が存在するわけではなくて、人も含めてモノです。
大変失礼な言い方で、こんなことを言うと皆さん方を敵に回すような言い方かもしれませんが、商品そのものに大きな差はなかった。非常に珍しいものがあるかどうかは知りませんが、基本的には人を含めて商品を開発して販売する。
つまり、この部分、「会社からお客様に対して」が大体いっていることです。典型的なのが企業理念であるとか、企業方針、サービス方針とかといわれていたりしますが、こういったことと、社員とお客様の関係、この関係をやっていること、このギャップが大きければ大きいほど信用をなくしていきます。これが事実です。
これが事実ですが、では、どうすればいいかという話です。
そこで出てくるのが、マネジメントという発想からインターナルマーケティングという発想に少し変えていきましょうという話です。
ちょっと私の専門分野であります人事制度のお話をしたいと思います。
マネジメント志向の強い会社とインターナルマーケティング志向の強い会社があります。テキストの関係上、矢印でマネジメントとインターナルマーケティングを結びましたが、どっちが大事というよりも両方のバランスが大事なのですが、マネジメント志向の強い会社の企業風土というのは、こういう風土ですね。制度をつくるとよくわかります。新制度をつくると、マネジメント志向の強い会社はどういうことが起きるかというと、こういう発想です。つまり、出来の悪い社員、扱いにくい社員を改めさせることが目的となります。経営者もそうです。マネジメントというのは何かというと、枠の中にはめようということです。管理するということですから枠にはめようとします。ですから、主眼がどこにいくかというと、出来の悪い社員、扱いにくい社員をどうやって枠の中に入れさせるか。簡単にいうと、改めさせるか。もっというと、改めさせるというよりも、排除することが目的になっているケースもあります。
でも、残念ながら、人を排除する、できない社員を排除すると、皆さま方経験あると思いますが、できない社員を排除しますと、必ず次にできない社員が生まれてきます。これが不思議なもので、こういうものです。
それから、こういう会社の特徴は何かというと、「できないことをわからせたい」という発想です。「おまえ、できていないよ。ここ、できていないよ」ということを、できていないことをわからせようと一生懸命いろいろな制度をつくったり運用したりする傾向が強いです。
ですから、何が求められるかというと、二言目にはこういう言葉が出てきます。「客観的基準」「数値化してほしい」という。客観的にみると、よくわかりますでしょうか。できない理由を説明するためには客観的基準が必要だと思い込んでいるのです。でも、どうなんでしょうか。
チェックリストをつくりたがりますね。業務チェックリストではないのです。業務のチェックリストは確かに必要です。何が漏れているか漏れていないか確認するために、エラーを防ぐために必要だと思うしマニュアルも必要だと思いますが、ここでいうチェックリストというのは、その人に点数をつけるためのチェックリストです。おもしろいことはおもしろいのです。
それから、経済的インセンティブを多様します。経済的インセンティブです。要は、プラスのインセンティブがあればマイナスのインセンティブもあります。
こんな話を聞いたことがありますでしょうか。ユダヤの商人の話です。これも有名な話ですが、アメリカでユダヤ人というのは被差別民族です。あるところでユダヤの方が洋服屋さん、テーラーをやっていました。その周りでアメリカ人――何をもって“アメリカ人”というのかわからないのですが、アングロサクソンを中心としたアメリカ人なんでしょうか――の子どもが、「ヤーイ、ユダヤ人、ユダヤ人」とはやし立てるのです。追っ払ってもおもしろがってまた来るんです。
こんなことを繰り返したときに、テーラーのユダヤ人の方は何を考えたかというと、「ユダヤ人、ユダヤ人」といったので子どもたちに5セントあげたそうです。5セントあげたら、「わーい」といって散っていきます。そして次の日にまた「ユダヤ人、ユダヤ人」とはやし立ててきましたので、その方は、「ごめん、きょうは、4セントしか払えない」といって、4セント払ったのです。
次の日、またあらわれまして、次は「3セントしか払えない」といって、3セント払ったら帰りました。子どもにとってはお金は魅力ですからね。次の日、2セント、1セントと減らしていきまして、最後に「ごめん、きょうはあげられないんだ」といったそうです。
そうしたら、何が起きたと思います?という話なんです。今までは「ユダヤ人、ユダヤ人」といってはやし立てることが目的で集まってきた集団なのに、お金を介すことによってお金が目的になってしまったのです。お金をもらえないとわかったら、なぜか「お金くれないなら、いいや」と帰って、二度と来なかったそうです。
これは何かというと、我々の仕事にも実はよくあることです。どういうことかというと、もともとは仕事が楽しかったはずなのです。一生懸命やっていることが楽しかったはずなのです。でも、いつの日か、それをもっとあおろうとしてインセンティブをつけまくりました。インセンティブをつけてはいけないという話はするつもりはないのですよ。
ところが、そうすると何かというと、急にインセンティブが目的になってしまった。そして今この景気でインセンティブが人物に払えなくなってきました。そうすると、本来仕事をするために集まってきたメンバーなのに、なぜかインセンティブをもらう、給料をもらうこと、これだけが目的になってしまった。こんな話があります。
こうではないのですが、要は、マネジメント志向で、ついついインセンティブで人を動かそうとします。もちろん短期的に瞬発力があることはあります。確かにまったく効果がないとはいいませんから、だめだとはいっていません。ただ、あまり意味がない。
それから短期的な公平にこだわる。これがマネジメント志向の強い文化のつくる会社です。組織の制度上の話です。
皆さん方の会社の中でどの程度思い当たりますでしょうか、ということです。
もう一つは、インターナルマーケティングの発想の強い会社です。この会社はどういう会社かというと、こういう概念です。
頑張っている人にもっと気持ちよく仕事をしてあげるということを目的とする制度をつくったり、いろいろな運用をしていく会社です。評価制度ということでいうならば、結果的に差がつくことはありますが、差をつけることは目的としていません。そしてもっと言うならば、長期的な公平にはこだわりますが、短期的な公平にはこだわりません。
どういうことかというと、目の前の給料だけで人を動かそうとしないということです。もちろんちゃんと頑張った人には仕事が待っています。どういうことか簡単にいうと、昇進、昇格、仕事の裁量の幅、こういうような形になっていく。これがインターナルマーケティングということです。
評価においていうならば、できていないことをわからせるためのものではなく、心象でいけばいい。なぜかというと、頑張っている人は頑張っているように見える。その一言だけで人物だからです。
今、二つのお話をしました。もちろんここに書いたように、マネジメントということと、インターナルマーケティングの二つ、どちらか一つではなく、どちらの色彩が強いか、これだけの話ではあります。ただ、こんなことを考えていくと、すごく深いのかなということを考えるわけです。
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