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  関東フォーム印刷工業会主催緊急セミナー (平成22年12月16日 開催)
「中国と日本のグローバリゼーション」
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       講演  スウィングバイ2020株式会社 代表取締役社長
            海野 恵一 氏
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私は、中国の家族で苦労しましたけれどもね。いまだにいろいろわからないことがいっぱいあります。
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だから、中国の歴史はやたら詳しい。  
日本人の問題は、日本の歴史も勉強していない。中国の歴史も勉強していない。中国人が何だかよくわからないんですね。それは、大きな問題だと私は思っています。「三十六計」を知らないことも併せてね。中国の風土文化を理解しなければ,中国人から信頼される事はまずありませんね。ましてや、日本人の中国滞在者が40万円もするマンションに住んでいたのでは絶対に信頼されない。それがなぜわからないのでしょうか。
これは、右側が中国の成長率。左の図は成長率をグラフにしたものです。下は日本です。この図は2つのメッセージがあります。その一つは先進国と発展途上国と後進国が混在した国だと言う事です。ですから農業と都市部の9億人と4億人は全く違った,経済圏にすんでいると言っても良いでしょう。このグラフは4億人の都市部の人たちの経済成長を表していると言っても過言ではありません。上海市と貴州省とでは12倍も平均所得が違います。ですから、貴州省が3%の経済成長をしたと言っても上海からみれば、0.3%になると言う事です。と言う事は上海から見ればどうでも良い訳です。ですから、この国は平均値でものを語っては意味がないと私は言っています。  
もう一つは何かというと8%の経済成長です。1978年から政府の年度目標がずっと30年間8%です。大体結果も8から8.3%、10%、11.2%、ずっとです。  また8%という数字を全国統計で実績で出してくるのは、不思議だと思いませんか。みんな世界中信じて疑わない。ヨーロッパの人は「マジック・エイト」と言っているんです。マジックなんです。  
今年は何%というかわかりませんけれども、多分8.6%とか言うでしょう。いい加減ですよね。
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でも、それをまただれも疑わないというのは不思議な国ですね。実態はわからないのが本当だと思います。
だけれども、それでもって世の中はそんなものだろうなと信じて、世界の経済を牽引しているのは事実です。すごい国です。集計方法がインチキだと一昨年指摘した新聞記者がいましたが,そもそも報告通りに積み上げたら,8%ではすまない国家ですね。きっと大躍進のときのように30%になってしまうのではないでしょうか。
これは、もう一つの驚きなんですが、大連の学校です。この上図の学校は1万5000人の学生がいます。中国の学生は大体3,000万人います。昨年の卒業生が600万人。そのうち300万人が失業。毎年大体3分の1が失業しますが、今年は景気が悪かったから半分失業です。  
うちの子どもも高校生と小学生が2人いますが、子どものころから大学を卒業しても就職できないと知っています。だから、勉強の仕方はすさまじいですね。日本の中学生は8.5時間。中国の中学生14.5時間。平均ですよ。8時間足してください。22.5時間。あとは飯食う時間しかない。本当に気の毒。だって一生懸命やったって就職できない。だから、2月、3月の大連研修で、この大学に行きますが、授業時間中に行くと外を歩いている人はだれもいないですよ。一生懸命勉強をして,授業をサボらないで4年間過ごしても3分の一は就職できない。日本では大学で授業をやっているかやっていないんだかわからないでしょう。
私は二つメッセージがある。一つは、こういう人たちは日本の脅威ですよ。教育は脅威です。これが一つ。もう一つは、そういう人を使わない手はないというのがもう一つ。3番目にいえば、中国人を日本に連れてきて、自分の社員にするとしましょう。うちの子どももそうですが、彼等は郷に入ったら郷に従えで能力を隠しますから、決して優秀な自分の才能を出しません。これが3番目です。  
決して出しません。皆さんの悪口は決して言わない。うちへ帰ってきたら日本人の悪口をいっぱい言います。帰ってきてからです。会社をやめた途端に会社の悪口をいっぱい言いますよ。皆さんの企業に同化したフリをしているだけで、決して同化していない。これが中国人の特徴です。出る杭は打たれると良く言いますが,彼等は決して杭を出さない。  
うちはなぜそういう商売やっているかというと、うちの社員はそういうことを隠さない。「おい、陳君、これをやってね」とお客さんがいうでしょう。陳君は、「何でやるんですか」という。皆さんの企業の中の中国人は「陳君、これをやってね」という。「何でやるんですか」と聞く人は絶対1人もいない。うちの社員は、「陳君、やって」「なぜこれをやらなくてはいけないんですか。やるんだったら残業代を払ってください」というのがうちの社員。そうすることによって、やらなくていいものを減らすという仕事のしかたをしてきました。  
これは、日本でもBPOの会社がありますが、そんなことをやっているのはうちだけで、他所のBPOを行っている企業はそんなことしない。弊社はお客様は神様ではなくて、お客様の経営者が神様です。一緒に仕事をしている人は神様ではない。これはそういう意味です。
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最後に、日本の美徳です。日本は、日露戦争に勝ったでしょう。これはそのときの記録です。これは28センチ砲で「坂の上の雲」をやっていますので映画をみんな見ていると思います。このロシアの宿舎のトーチカは「坂の上の雲」では落ちたことになっていますけれども、実物を見てくるとわかりますが、どこも落ちていませんでした。コンクリートで4メートルぐらいあります。一カ所だけ欠けたところがありましたが,東鷄冠山トーチカは落ちなかったようです。
もう一つ、「まじめ・正直・勤勉・うそつかない」、これは日本人の美徳ですね。覚えておいてください。これは世界中で日本だけです。残念なことに、日本人以外の人はこのことを知らないんですね。中国人とかインドネシア人がもしこれを知ったら、アジアの人は日本人を信用すると思います。覚えておいてください。 今まで日本はアジアをリードしたことは歴史上ありません。遣唐使、遣隋使、ずっと今までアジアをリードしたことはありませんね。それから、今は、日本はアジアの一員ではないです。アジアの新聞に日本のことは出てきません。悪口は出ますよ。日本はいいな、日本語を勉強しようなんて思っている人は、あまり聞きませんね。最近,中国人とか華僑が日本を訪問する人が増えていますが,これから発展する国家としてではなく,安全,安心,物価の手頃感があるのでしょうか。  
ですから日本が優れているものは、武士道精神と「まじめ・正直・勤勉・うそをつかない」です。それから製造業の高い生産性です。  
それから、日本の文化の理解・再認識です。今、日露戦争のことをちっとも言わなくなりましたが、日本人は日本の文化も中国の文化もアメリカの歴史も勉強してない。私はアメリカの歴史を勉強しています。
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さっき、ジミー・カーターだって、レーガンだって、これからレーガンが出てくるよという2013年を前にして勉強しています。そういう基礎素養は特に日本人は勉強するべきだと思います。 それからスピード感とチャレンジ精神だ。今の日本には全くありません。1993年に忘却のかなた行ってしまった。20年たったからもうそろそろ景気がよくなったときのために社員をどのように教育するのか、これは大きな課題ですね。 そういうことで、グローバリゼーション、世界の共通認識です。
最後に1枚だけ、これを見てください。これが私の商売です。またこれは私のブログです。ぜひ一度見てください。 中国の政治改革を見てください。ものすごく難しいんです。私は大体毎朝4時に起きて3時間やっていますけれども、ブログでは今オバマとビジネスをやっていて、オバマさんに対して発言しています。ですから、オバマさんと対話しているんです。あなたのやり方がいい、あなたのやり方は間違っていると、彼のレベルで話をしています。だから私もそのレベルで議論しています。ということは、アメリカのト
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ップに話ができるようなやりとりでブログを書いています。
そうすることで、日本人の経営者がアメリカのトップと話ができるような勉強をすることによって、デュポンの社長と話ができるようになるためです。そのようなことを日本人が今から鍛錬しなければ、アジアの中のリーダーシップは発揮できません。APECもダメです。  
そういうふうなことを私がこの中でやっていますので、ぜひ見てください。難しいとみんなそう思いながらついて来ています。100人が毎日ついてきている。すごいなと私自身も思っていますけれどもね。  
そんなことで、きょうは1時間半おつき合いしていただいて、本当にありがとうございました。きょうはこれで終わりたいと思います。
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