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  関東フォーム印刷工業会主催緊急セミナー (平成22年12月16日 開催)
「中国と日本のグローバリゼーション」
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       講演  スウィングバイ2020株式会社 代表取締役社長
            海野 恵一 氏
                          ←セミナートップ
ちょっと考えてください。日本は60万というのはわかりますよね。それでも日本のIT会社の年間成長率は4%、5%でしょう。中国のIT会社はどうなんですか。毎年倍々ゲームですよ。今でもそうですよ。来年倍ですよ。60人の会社は来年120人。なぜですか。なぜ日本は4%、5%しか成長できないで、なぜ中国は倍なんでしょうか。  
なぜ中国の会社は儲かるんでしょうか、どうしてですか。理由は簡単です。日本の会社はどこの会社も30人月かかりますが中国ではそう言う会社は一社もないんです。大体半分の15人月前後ぐらい。  
人事管理が違います。それと人材の母集団が違います。中国が学生3000万人も在学しています。「中国人はすぐやめるでしょう」とおっしゃるけれども、違いますよ。「すぐ解雇できる」というのが正しい。新労働契約法があるから解雇出来ないでしょうといいますが。確かにその通りなんですが、できない社員はやっぱり解雇ですよ。  
「アメリカの会社はいいですね、午後6時に帰れて」。冗談じゃない。少なくてもアクセンチュアのニューヨークオフィスは定時が夜11時半ですよ。アジアの会社はどこも知らない。帰るのを見かけたことがない。夜11時半です。なぜか。理由は簡単です。4年目でマネジャーになります。15年目じゃない。4年目でマネジャーです。中国もエリートはそうです。4年目でマネジャーです。でも できない社員は解雇ですね。
私も若いころに経験しましたが、4年目でマネジャーはどういうことかというと、週末はうちに帰れない。20代は布団の中で寝たことがない。給料は増えますが、帰れないんです。それがこなせなかったらクビです。昔はひどい会社でしたね。 
今の中国のエリートはそうです。誤解しないでください。エリートだけです。  
うちの会社も今年からそういうシステムを入れました。一昨年1年間一生懸命会社の管理の仕方を研究して、昨年1月1日から新しい会社のビジョンをつくって、新しい業務管理方式を導入しました。どういう会社かというと、まず最初にグーグルを見本にして、それから、もといたアクセンチュア、それからもう一つ、GEの文化、この三つを合わせたものを弊社の文化にして、ロイヤリティー、会社のノルマ、成績、勤務評価、カルチャー、全部を策新しました。これですよ。5年間で2倍の生産性を達成するためです。こういう文化は日本の企業と異なり、コストが地位と連動しないから、マネージャーでも割安です。  
日本は相変わらず終身雇用です。「4年目で、きみ、課長だよ」という会社はないですよ。中国はトップ人材であればそれが当たり前、アメリカも当たり前。8年目で部長ですよ。12年で社長ですよ。日本ではあり得ないでしょう。
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しかし それは現実にあります。日本では昔からの人事制度があるので、それは無理でしょう。でもこれからの課題です。そうした対応をしなければ、欧米、中国には勝てない。  
この中国の地図を見てください。これは中国、5,000年このままなんですよ。こんな国は世界にないでしょう。改めて見てください。5,000年ずっとこのままですよ。中国の歴史は5,000年、ずっと戦争していて分裂しても、分解しない。こんな国は世界中にないでしょう。おもしろい国でしょう。
タジマハールを築いたインドのムガール帝国は、たかが150年ですよ。毛沢東が中国をミニ国連だと言いましたけれども、言語が500〜600ある国です。すごい国でしょう。  
だから、本人たちは知りませんが、中国はグローバルな国家だと思います。だって、言語が500〜600あるんですよ。私は、かつて天津で大学院をやっていましたが、卒業生1期出して閉校してしまった。でも、その卒業生があちこち中国にいて、北京から車で10時間ぐらいのところで1人農業をやっているひとがいて、北京から10時間ぐらいのところで、黄土高原で農業指導をしていましたが、山一つ越えると、もう言葉がわからないと言っていました。そういう国です。  
これを見てください。1982年と書いてある。1982年に中国語が制定されたんです。独立したのは1949年ですね。30年たっても国語が決まらなかった。雲南省のイ族という民族は600万人いますけれども、イ族の言語は三つあります。今でも、雲南省に行くと、小学校では、子どもが中国語をしゃべらない。だから壁に「中国語をしゃべりましょう」と書いてある。北京から来た先生は、何を言っているかわからない。
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それが今の中国の実態です。  
この中国では交渉の仕方が大胆で、ルールがない。とんでもない要求をしてくると良く日本人は言いますが、それは当たり前です。この国はもともとルールなんかありません。だって、資本主義国家になってまだ30年です。1995年まで家が国家から支給された国ですよ。わずか15年前まで共産主義国家です。だから、多民族、多言語、多文化、多宗教、改めて見ると、私も中国の家族の中に30年もいますけれども、信じられないですね。  
その次が中国人の精神的な背景です。これは、私の子供は全部覚えています。一計から三十六計までありますけれども「三十六計」は皆さん知っていますね。「逃げるが勝ち」です。これは知っているでしょう。「三十六計」を勉強した日本人はほとんどいない。 
私は、30年、中国の家族だから全部知っています。だけれども、自分はこれを使えない。「人をだませ」というように、いろいろな言い方でだまし方が書いてあるんです。  
子どもは物心ついたらみんな教える。これを組み合わせて使われると私はだまされてしまう。これは全部知っていますが、何回やられてもはまっちゃいます。中国人とビジネスで勝とうなんて思ったらだめです。勝てるわけがない。物心ついたときから親が徹底的に教えているんだから。門限6時なんて、全然子どもなんか、おやじをだますのは簡単ですよ。朝飯前ですよ。8時だ9時だと、これは完璧にマスターしているから、いくらでもだませる。誤解しないでほしいのですが,この三十六計は自分が使うものもあるのですが、自分が使ってはいけないものもあります。たちの悪いものもあると言う事です。騙されないようにと言う事でしょうね。  
ですから、インドのタミール人、ユダヤ人、中国人に、日本人は絶対勝てないですね。ただ、私はこのメッセージは日本人が中国人にはビジネスで勝てないよということと、もう一つ皆さんに理解してもらいたいのは、「三十六計」を読んで勉強してくださいということです。インターネットを調べればいくらでもあります。
この地域を東南アジアといいますが、フィリピンもインドネシアも中国人ですよ。中国だけじゃないですよ。ミャンマーもそうですよ。皆さん、マーケットチャンスは、これからはミャンマー、インドネシア、ジャカルタなんです。私もジャカルタに友達がいますが、大体ビジネスで,出てきたのは中国人ですよ。彼等はかならず「三十六計」を知っています。
私は皆さんに言いたいのは、これからの日本がアジアの中に出ていく、世界に出ていく、特にアジアに出ていこうと思ったら、こういう優秀な中国人を雇えるぐらいの日本人を育成しないといけない。自分が出ていって闘うことはできないから、こういう優秀な中国人を雇えるような会社の風土というか、会社のカルチャーをつくらなければいけません。外国人を本社に雇ったがうまく行かない。すぐに辞めてしまう。と言った意見を良く聞きます。だからもう雇わないと言ったような。中国人に対する雇用は継続する事でしょうね。  
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